現在「あいち産業科学技術総合センター」と「あいちシンクロトロン光センター」を開発拠点として、付加価値の高いモノづくりを支援するため、愛知県が整備を進める取組に強く関心を呼ばれました。
「あいち産業科学技術総合センター」は本県で言えば工業技術センターですが新たな科学技術を創出する研究開発の促進策に関しては多様かつ重点化が図れている内容でした。技術だけではなく人材育成についてもMOT研修などを通じて積極的に行っています。
ここでは「あいちシンクロトロン光センター」についての報告をします。

上の写真で分かりづらいですが、なんのことはない宮城県で稼働しているナノテラスと同様の放射光施設です。シンクロトロン光は太陽光の100万倍明るく(透析分析等)、透過力が高い(元素分析等)、回析が起きる(結晶回析等)の分析に優位性があります。兵庫県のスプリング8が同様の施設では有名です。宮城のナノテラスは3.1GEVのエネルギーですが、こちらは1.2GEVで電磁波を生成しています。
特徴は軟X線と硬X線(10のマイナス8乗から10のマイナス10乗)の範囲の特化していること、現在10種類のビームラインが共用されています。
この施設の成り立ちがモノづくり王国の愛知県を物語っていて、大企業から中小企業まで聞き取り調査をして、分析の用途をまとめた結果がこの施設設置のポリシーになっています。産業利用を主目的とした地域共同計測分析施設という位置づけです。
世界各国にはたくさんの放射光施設がありますが、主に研究を主としたものが多く(昨年訪問したドイツDESY研究所のXFELも同様)、産業利用が起点となったものは例が少ないと思います。
愛知県は自動車産業のメッカですから、利用者には当然自動車関連会社が含まれ、自社専用のビームラインを引いている会社もありました。中小企業の利用促進にはコーディネーターが数名配置されており、研究開発促進策も同時に行っていることも刮目すべき点でした。
さて、本県はモノづくりに力を入れているとはいえ、集積化という点では愛知県とは比較になりませんから、今後どういった方向に力点を置くのかが問われます。人材育成のために北上市では自前で大学設置を試みましたがブレーキがかかっている状態です。本県の産業振興は一次産業を主軸として進めた歴史的経緯もあり、今後どのように進めていくかは県のリーダーが持つビジョンにかかっていると思われます。
















































































































































































































