清水港は京浜港と名古屋港の中間に位置しており、歴史的にも家康公の下知により開港した由緒ある港。この港の最大の特徴は港湾業者の鈴江組が中心となって組織化されており、荷役を365日24時間を行える港という売りフレーズもこの体制があるからこそ(大都市の港湾では組合が絶対に許さない)。
静岡県は工業製品の海外出荷も多く、輸出が港を支えている。近年は京浜港や名古屋港を利用している荷主へのアタックを展開中とのこと。(新規農産物にも注目している)コンパクトで機能性の高い港という印象。
【会議室にあった南本牧埠頭で荷役中の本船の写真】
南本牧埠頭は従来の横浜港のコンテナ埠頭の狭隘化と老朽化、そして本船の大型化に対応するために新たに本牧埠頭の南側を埋め立てて造成した埠頭。ちょうど視察中に「ONE」の本船が荷役中であまりの巨大さに目を奪われる。
埠頭の機能を高度化した最先端のコンテナ埠頭をもってしても横浜港全体コンテナ取扱は横ばい。輸入に関しては消費地に近い東京港が平成に入ってから飛躍的に発展し、なおかつ我が国の国力の低下により輸出も伸び悩んでいる状態。埠頭毎の機能分化やインバウンド客船対応などで港湾整備をしていくもこれからも大きな増加を見込めないのは見通せる。現実はなかなか苦しい。但し、大都市が有するのアドバンテージとして投資はこれからも継続はされていくのでしょう。
【ちょうど大桟橋に停泊していた客船ダイアモンドプリンセス号 大桟橋も近代的に変わりました。40年前は貨物船もたまに停泊し、実際に私も荷役をやりました。】
港は経済の最先端でもあり、今回の視察を通じていろいろと感じるものがありました。