【日本経済新聞電子版 2025年12月17日 1:07】
欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は16日、2035年に内燃機関(エンジン)車の新車販売を原則禁じる目標を撤回する案を発表した。一定の条件を満たせば35年以降もエンジン車の販売を容認する。
電気自動車(EV)を推進する方針は維持するものの、急速なシフトに欧州の自動車メーカーやドイツ政府が反発しており、より現実的な目標に見直す。
足元では中国製EVに価格競争力がある。欧州車メーカーが低価格なEVを生産できず苦戦している現状も踏まえた。
欧州委は35年以降もエンジン車の販売を認める。製造過程で二酸化炭素(CO2)排出を抑えたEU製の「グリーン鉄鋼」や「先進バイオ燃料」を使うことなどを条件とする。
ガソリン・ディーゼル利用車に加え、プラグインハイブリッド車(PHV)、ハイブリッド車(HV)などあらゆるエンジン車が条件を満たせば域内の販売継続が可能になる。燃費・環境性能の高いHV技術に強みを持つトヨタ自動車やホンダなど日本勢に追い風となる。
規制緩和案の念頭にあったのは、EV普及が想定より遅れた点だ。欧州自動車工業会(ACEA)によると、25年1〜10月の欧州主要31カ国のEV販売台数は202万台。新車全体の18%にとどまり、35年の目標達成が難しい状況に陥っている。
域内の自動車産業を支援する狙いもある。欧州委は25年に環境規制の緩和案を相次いで打ち出した。米国や中国に負けない産業競争力を得るために、欧州企業に負担となる規制目標の修正や簡素化を進める。中でも自動車政策の修正はEU政策の大きな転換点となる。

EUが2035年までに販売禁止を決定していたエンジン車を、方針変換して継続することにした。
表にもあるようにEV車の市場は中華人民共和国が伸長しており、その危機感が一番方針変換の要因ではないかと思われる。個人的にもディーゼル車を愛用しているのでこの決定は喜ばしい。
ドイツは中華人民共和国との以前より車製造の技術提携をしているが、世の中がEV車に転換してからはバッテリーなどの主要部品類は中華人民共和国に大きく依存していると聞く。これでは軒先貸して母屋取られるである。このような状況に終止符を打つのも必要だったと思料される。
日中関係は中華人民共和国の一方的な思惑によって人流・物流とも制限がかかっている状況にあるが、これまでもチャイナリスクに関してはヘッジする方策を少しづつ我が国は取ってきたが、こうしたEUの意志決定も見ながらさらなる徹底を図る契機としたいものだ。
一本足打法は王選手だけで十分である。
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