2025年06月19日

現実はキビシ〜い 財津一郎風

米造船業復活へ大統領令、トランプ氏が署名 中国念頭

【ロイター通信電子版 2025年4月10日午前 11:18 GMT+92025年4月10日更新】

トランプ米大統領は9日、米国の造船業を復活させ、海運業界における中国の支配力を低下させることを目的とした大統領令に署名した。
中国製または中国籍の船舶が米国内に寄港する際に入港料を課すことなど、対策を進めるよう通商代表部(USTR)に指示した。同盟国にも同様の行動を求める。

大統領令はまた、船から港に荷物を降ろす大型クレーンや他の貨物取扱設備について、中国で製造されたもの、中国製の部品が使われているもの、中国企業によって所有されているものなどに対し、関税を課すことを検討するよう指示した。

国土安全保障省に対しても港湾維持費などの徴収を厳格に行い、メキシコやカナダの港を経由して陸路で米国に貨物を運ぶことで港湾維持費の支払いを回避する行為を防ぐよう求めた。
米国の海運能力強化のため、海事安全信託基金の創設を促し、財源として関税収入、罰金、料金、税収などを挙げた。

トランプ大統領はホワイトハウスで記者団に、米国の造船能力を回復するために「多額の資金」が投入されるとの見通しを示した。
「わが国は大きく後れを取っている。かつては1日に1隻の船を建造していたが、今では実質的に1年に1隻も建造していない。しかしわれわれにはその能力がある」と述べた。
戦略国際問題研究所によると、世界全体で毎年製造される商船に占める中国造船企業の割合は貨物容量ベースで50%を超える。1999年にはわずか5%だった。米造船業は1970年代にピークを迎え、現在のシェアはわずかに過ぎない。


少し古い記事だが、最近貨物船の話題を出しているのでその関連で。

トランプ大統領の意図は造船業における中国の台頭に対して何とか頭を押さえつけるのが目的だと推察するが、米国の造船業のシェアはわずか0.01%。斜陽どころではない風前の灯状態なのである。いくらお金をつぎ込んでも技術をもった職人がすぐには育たない。対して中国は重工業産業発展の軸として造船業を柱に据えてしたたかに財政的支援を国家がつぎ込んで成果を上げてきた。船舶は安全保障上においても重要なアイテムであるのに、米国はこの半世紀造船業の空洞化を放置してきた。このツケは大きい。

トランプ大統領が米国に能力があると豪語しているが現実は甘くない。

加えて海運業でもかつて世界を席巻していた米国の船会社は経営統合を余儀なくされ、単独で残っている主要会社の姿はない。(APLはシンガポールのNOLの傘下に、LykesはイギリスのCP Shipsの傘下に、SealandはデンマークのMareskの傘下に)

sealand explorerx.jpg


ちなみに80年代にまだSealand社が元気だった頃でも本船Sealand Explorer号は長崎の三菱造船製なのです。

貿易はサプライチェーンの問題もあり、簡単にはいかない。それでも中国に対して常に牽制球を投げていかねばならないのが今の米国の現状とも言える。
posted by 飯沢ただし at 22:33| 岩手 ☀| Comment(0) | My Diary  【ふつうの日記】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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