2024年11月23日

三度目MVPも凄いが満票が凄すぎる!

大谷翔平、可能性の翼広げた1年 前例打破の3度目MVP

【日本経済新聞電子版 2024年11月22日 11:00 】

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大谷翔平が米大リーグで2年連続3度目の最優秀選手(MVP)を受賞した。過去2度(2021、23年)は投打「二刀流」で果たしたもので、超一流の投手と打者が一つの体に共存する唯一無二の価値が、ともに満票での選出につながった。

圧巻のパフォーマンスでシーズンを快走し、MVPレースが最終コーナーに差し掛かったあたりで、大谷の3度目の受賞に異議を唱える声が上がった。攻撃面でしか貢献していないではないか、と。

06年、今季の大谷と同じく本塁打と打点の2冠に輝いたデービッド・オルティス(当時レッドソックス)がMVPを逃した。誰よりも多く打点をたたき出したが、ひとたび打席から出ると足が遅く走塁面の貢献度が低いこと、指名打者(DH)で守備に就かないことがマイナス材料になった。メジャーでは攻守にわたる貢献が重視され、昨年までDH専任の選手がMVPを受賞したケースはなかった。

その前例を大谷が覆した要因の一つは、今季59盗塁をマークした走力だろう。打つだけではない「アスリート」の側面は、走れないイメージがつきまとった従来のDHの選手にはなかったもの。確かに今季は守らなかったが、そもそも大谷には「最大の守備者」としての投手の能力を十二分に発揮してきた実績がある。

「走れない、守れない」という一般的なDH像とは一線を画す万能性に、史上初の「シーズン50本塁打、50盗塁以上」の偉業。勝利への貢献度を表す指標「WAR」で、守備もこなしてきたあまたの打者たちを抑えてナ・リーグトップの9.1(米データサイト「FANGRAPHS」による)をマークした快挙も思えば、大谷が三たびMVPの栄誉に浴したのは当然のこと。過去2度に続く満票選出の結果とともに、DHの受賞の適格性を巡る議論に終止符を打った。

大谷は対戦する投手や打者よりも、慣例や固定観念の打倒をこそ大きなテーマにしてきたのかもしれない。「二刀流は無理」という雑音を結果で吹き飛ばし、投手降板後もDHとして出られる「大谷ルール」の制定につなげた。あり得なかったはずの「規定打席、規定投球回の同時到達」も果たした。多くの者が限界という自らこしらえた障壁に囲まれた世界で悪戦苦闘する中、無限の可能性の翼を持った大谷は今年も一人、高みへと羽ばたいてきた。

その先に待っていたのがワールドシリーズ制覇という頂点。昨オフ、悩みに悩んだ末にエンゼルスから移籍したドジャースで栄冠をつかんだ大谷は、MVP受賞に「本当にドジャースの一員として、代表してもらったと思っている。それくらいシーズンもワールドシリーズも、みんなで(優勝を)つかみ取ったものだと思っている」と充実感をにじませた。

打ち立てる快記録の多さゆえに、新たな快挙達成にもファンが以前ほど驚かなくなっているのは大谷特有の現象だろう。MVPも3度目ともなれば、いずれ「大谷なら取って当然」というムードが生まれるかもしれない。それでも耐性≠ェついたファンの想像を超えてくるのが大谷。投打二刀流を再開する来季は玉手箱から何を取り出して見せてくれるのだろうか。(合六謙二)


全米の記者の投票で選ばれるMVP。一人くらいはへそ曲がりがいるかと思っていたが蓋を開ければ満票。
そして3回ともすべて満票は史上初。指名打者の選出も史上初。

これまで3回の受賞者はルー・ゲーリッグ、スタン・ミュージアル、ヨギ・ベラ、ミッキー・マントルなど大リーグのスーパースターばかり。
それに並んだということは紛れもなく大谷選手はスーパースターと認められたことになった。

昨年のこの時期に是非両リーグでの受賞を期待したい旨の記事を書いたが、まさに実現してしまった。こんな快挙はない。

日経の記事にも書いてあるとおり、慣例や固定観念を破ってきたことが大きく評価されたものだろう。アメリカ人は史上初が大好きだ。

勝手はファンは来年は投手復活となる予定なのでサイヤング賞とMVPの同時獲得をなどど言っているが、そんな簡単なものではない。しかし、チームの勝利優先を貫く大谷選手の姿勢ならば怪我さえなければ可能なのかもしれない。

またまた来シーズンが楽しみになった。
posted by 飯沢ただし at 22:49| 岩手 ☁| Comment(0) | My Favorites 【お気に入り】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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