2024年03月24日

共同通信社がILCに関して配信

次世代大型加速器、日か欧が最適
【 共同通信 | 2024年3月22日(金) 17:10】

 宇宙誕生の謎を探る次世代大型加速器について、米政府諮問委員会が、岩手・宮城両県の北上山地が候補地に挙がる国際リニアコライダー(ILC)と、欧州の新型円形加速器(FCC)を「科学的な要求を満たしている」として、最適な計画だと評価していることが分かった。昨年12月に公表した報告書で、どちらかの計画が実現へ動き出した場合、支援を行うよう米政府に勧告した。想定額を10億〜30億ドル(1500億〜4500億円)としている。

 報告書は、米国内への建設は予算的に難しいものの、国際協力でILCとFCCのどちらかを推進、米国が支援すべきだとした。


この記事は昨年の12月8日に行われた、米国の科学諮問委員会(P5)《Particle Physics Project Prioritization Panel》の最終報告書のことをさしています。岩手日報社は間髪入れずにP5の委員長である村山斉(むらやま ひとし)教授のインタビュー記事も掲載していました。この時期の共同通信社が発信した意図は分かりかねますが、配信先である河北新報は昨日の一面で報道しているだけでなく、私がネットで確認したものでも東京新聞、京都新聞はじめ西日本新聞など17社もの地方紙で取り上げていることは意義のあることだと本県のILC推進局の幹部も評価していました。

今回のP5最終報告書は前回2014年に発表された最終報告書から9年ぶりにまとめられたもので、素粒子物理学の国際的な状況を科学的観点から適切に評価し、米国の予算状況も加味しながら次の10年間に米国が取りうるべき戦略計画を米国エネルギー省(DOE)と全米科学財団(NSF)に対して提言することを目的としています。そのため、米国の素粒子物理学への貢献の指針となると共に、世界の素粒子物理学コミニティーへも影響を与える大変重要なものです。(KEK、ILS通信より抜粋)

ヨーロッパのFCCはILCよりも多額の経費を必要としていることが試算されていることからILCがより現実的なことは明らかであり、このような提言書が発表されている現状を鑑みれば我が国が選択する道は一つしかないと思われるのですが・・・

いずれにしても政治的に混迷している状況を早く抜け出して、国会議連が早急に再起動することを念願するものです。
posted by 飯沢ただし at 23:42| 岩手 | Comment(0) | ILC 【東北から世界に発信!】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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