昨晩、千厩夜市があり、帰りは車でなくお酒が入ったので大船渡線で帰ってみた。
千厩〜摺沢間の上り線を乗るのはおそらく高校時代に摺沢駅を寝過ごして千厩から折り返しで乗って以来。45年ぶり!!
一ノ関行きの最終便だったので夜市帰りの高校生たちが乗り込んできた。そのうち一組のカップルは二両目の一番後ろで立ってずっとお話をしていたようだ(どうでもいいことだけれど)。しかし、二両編成の車両にいるお客は10名程度。摺沢駅に到着したときにちょうど下り線の列車も入線し、それも客は数名しかいなかった。
交通手段の変化、さらに急激に進む人口減とコロナ禍によってローカル線の費用対効果をJR側はここぞとばかりに主張し始めた。
先に公表された大船渡線の赤字額は年間約15億円。この現状はかなり厳しい。自分も一関で会合があるときは極力帰りは大船渡線を最近は使うようにしているが売上貢献にはたかが知れている。
県内にはこうした赤字路線が複数あり、関係自治体から動きが出始めている。はたして県は調整だけですませるのだろうか。震災後の山田線の扱いについてはかなり淡白な行動をとったので、私は得心しなかった。そうした経緯、背景があるために県の考え方は計りかねる。知事も自ら首を突っ込むことは決してしないだろう。何しろリスクは絶対にとらないから。
我が家は祖父の時代に薪炭業を営んでいたせいもあり、大船渡線開通とともに昭和初期に駅の近くに居を構えた。摺沢駅はまことに身近な存在。小学校低学年の頃まで駅には蒸気機関車の燃料、石炭の仮置き場もあったが、駅周辺の風景はこの50年で一変した。駅舎の中はいつも人であふれていたが、今や無人駅である。
ノスタルジーだけでは解決にならないが、あっさりと白旗を上げることは私の本意ではない。できることからやってみよう。
2023年06月11日
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