来年の改選期までちょうど一年という節ということで新聞メディア各紙で達増知事の実績検証を特集しているところですが、私もこれまでこのブログを通じて達増県政の評価(ほとんど辛口)を綴ってきましたが、あらためて項目を立てて検証してみたいと思います。現時点で何回シリーズになるかわかりませんが、出来る限りやってみます。
第一回は👣対外的なプレゼンスについて
知事は直接選挙で選ばれる公的な県のリーダー。そのリーダーの振る舞いや情報発信力が県のイメージを印象づけることは間違いないところです。記者会見や知事が参加した公的行事は地元テレビメディアで取り上げられる機会が多く、多くの県民の目が注がれる場面です。問題はその機会を通じてどれだけ本県の発展に寄与しているかという点です。
【あまりに対比コントラストが大きかった震災復興特集番組】
NHKでは東日本大震災発災日に年に一度被災地3県知事から復興の状況と課題についての番組を組んでいますが、福島県は原発事故という特異な問題があるので比較対象から除外するとして、宮城県知事との対比でコメントの質があまりに違いすぎることに私は毎年落胆をしています。村井宮城県知事は目標値に達していない課題の分析と対応策を明確に示し政府に対する要請を具体的に提案しているのに対して、達増知事は自画自賛に多くの時間を割き、日ごろは定例記者会見では政府批判を公然と行っているのにこの時ばかりは復興大臣に漠然とした「お願いします」の要請オンパレードの繰り返し。これでは要請される側の心は動かせません。
【トヨタ社からの厳しい評価】
もう10年以上前になりますが、増田前知事が野村総研の在籍していた頃に、増田氏からこんな話を聞きました。「実は村井知事から相談を受けた。トヨタ社から東北のトヨタ社幹事県を宮城県にお願いしたいとの旨」。(トヨタ系列の旧関東自動車が岩手へ東北に最初に進出した経緯もあり、岩手が幹事県となっている経緯がある。)この話は民間会社が達増知事の評価を決定づけた話として私はとらえています。それもそのはず、トヨタ社幹部と同席の会議で胸元から常にペーパーを出してお話するようでは信用を得られる訳はありません。その後宮城県はみやぎ発展税を創設し、その資金を原資にトヨタ本体の枢要な部門を宮城県誘致に成功しました。また、実際に達増知事になってからトヨタ社社長とどれだけの頻度でトップ会談しているのか不明であり、情報発信されている実態も私は記憶にありません。
【トップセールマンとしての実力は?】
青森県知事、山形県知事は県の農産物をはじめとした一次産品の売り込みに多くのエネルギーを注いでいます。両県は一次産業振興に力を入れるだけでなく県のトップが自ら積極的に行動することによって生産者を鼓舞しているのです。宮城県も県政150周年行事の事業として150周年ロゴを県産品に添付して大いにアピールしています。本県の150周年事業でこうした取り組みはなし。経済政策と知事の発信力がリンクしていないところが残念を通り越しています。情熱と工夫が東北で一番見劣りしているのではないでしょうか。
2022年09月15日
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