2022年06月15日

県議会選挙一人区を解消へ

一昨日に行われた県議会定数検討会議で来年の県議会選挙の選挙区割りの方向がやっと決定づけられた。

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【6月14日 岩手日報朝刊 第一面】


テレビや新聞メディアがどのように報道されているかすべてを把握していないが、この岩手日報の一面の報道はこれまでの定数検討会議の本質をよく理解している見出しである。高く評価したい。

すなわち、今回の定数検討会議では「一人区解消」が今回の検討会議の大きなテーマでだったからだ。

交渉会派4会派のうち新政会を除く3会派が「一人区解消」に向けて選挙リスクを承知の上で議論を前に進めてきた。一人区の解消は過去にも解決すべき課題として検討材料にはなっていたが、実現には至らなかった。今回、第二会派の自民党が陸前高田と大船渡の合区には最初は難色を示していたが、全体の議論を進めるために合区にゴーサインの英断をしたのが象徴的な例だ。

一昨日の会義ではパブリックコメントの取り扱いをめっぐて議論があったが、新生会は最後まで現状維持に拘り、一人区の解消を前に進める本質的な議論には参加してこなった。議論も終盤戦になっているのにも関わらす座長に対してパブリックコメントの内容を汲み取った案の斡旋を求めたり、議論がすでに終わっている激変緩和措置(次々回への先送り)を申し出たのにはまったく理解に苦しむ。

久慈選挙区は12年前から定数48の場合、削減の対象となっていた(2→1)。しかし、東日本大震災の影響も考慮して現状維持の2のままにしたきた経緯がある。これを再々度先延ばしにすることは到底不可能である。また、直近の国勢調査によって二戸選挙区も2→1、になることが判明したためこのままだと県北沿岸地区の選挙区は二戸(1)、九戸(1)、久慈(1)となり5→3と一気に2減となってしまう。一人区の解消という大きなテーマと合わせもって九戸選挙区を分割して二戸(2)、久慈(2)とし、1減で防げるのはベストではないが最善策というのが3会派が導いた結論だ。また、交渉会派以外のメンバーもすべて同意したのは、再編案の合理性を示したものだと思う。

確かに九戸選挙区の分割は当該選出議員にとっては辛かろう。

しかし、選挙区の再編は過去にもあったし、先人の議員もそれを乗り越えてきた。また、同じ九戸郡のくくりでも軽米町と旧種市町の地域の一体性は薄いと、軽米町の亡くなった義父からよく聞かれていたし、それに久慈選挙区には旧九戸選挙区にかつて存在した旧山形村もあるのだ。


パブリックコメントで指摘された論点も過去に議論の対象となっていて、新たな論点が発出したものではなかったとのS議員の指摘は正しい。

会議というのは一つ一つ議論を積み重ねた上で次進んでいくものだ。会議のルールを厳格に守らなけばならない議会がそれを無視することは決してあってはならない。
posted by 飯沢ただし at 23:50| 岩手 ☔| Comment(0) | My Diary  【ふつうの日記】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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