本日で『カムカム エブリバディ』最終話となりました。放映されたこの半年間辛いシーンもあったけど最後はハッピーに終わって良かったと思います。
普段あまり朝ドラを観ない妻も『あまちゃん』以来毎日楽しみにしていたと言っておりました。
親子3代の主人公をそれぞれ設定したしたのは『おしん』以来でしょうか?でも『おしん』は1年間ぶっ通しでやってましたからね。
ラジオ英会話を話題機軸にという当初の番宣ではそのように説明していたけれど、中身は相当深く濃かったです。
太平洋戦争の戦中、戦後の混乱期、高度経済成長期、現代という時間軸で親子の愛情の姿をとらえていて、ラジオ英会話だけでなくサッチモのSunnyside Street・あんこ・モモケン・野球(ベースボール)・おんぶ(まだあるかもしれない)が共通の伏線として敷かれ、物語に上手に織り込まれていたと思います。
それだけではなく「雉真」の足袋や制服、「赤螺」の雑貨や電気製品、音楽のジャズの要素も縦に横に物語を紡いでいたし、脇役の俳優陣も存在感がありました。それだけでも十分に楽しめる要素がありました。
中でも我が家ではジョーを発掘した大阪の喫茶店のマスターが若くして亡くなった親類の金野和彦さんを思い出させて、最後岡山のコンサートに再登場したときは出てきた瞬間に涙、涙でした。
あんこをつくるときに唱えた「美味しゅうなれ。美味しゅうなれ。」のおまじないはこの物語を貫く愛情を象徴することばだったのですね。100年という月日が流れ幾多の困難に遭遇したけれどそれを乗り越えたのも愛情、そして愛情の形は未来に向かっても不変ということですね。
ヒロイン3人とも素敵だったけれど、深津絵里さんの演技力には驚きました。顔の表情だけで演技できる俳優はそうはいません。
今、ロシアの理不尽なウクライナ侵攻があり、戦争の悲惨さをリアルタイムで伝わることになっています。戦争は人間の狂気を引き起こし、命の尊厳を不条理に奪ってしまう現実を目の当たりにしています。第二次世界大戦時に陸軍将校でシベリア抑留の経験があった町内の大先輩から「飯澤さん、戦争は絶対に起こしてはならないよ。」という言葉が頭を巡ります。
この安子さんの旦那さん雉真稔さんが戦争で散華されるのが『カムカム』の出発点でもありました。
一日も早く停戦に持ち込みウクライナに平和な日が戻るようにできることを皆でしていかねばなりません。
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