【日本経済新聞電子版 2021年5月21日 1:30】
ダイムラーの燃料電池トラックの試作車=AP
商用車大手の独ダイムラー・トラックは20日、2030年までに新車販売の6割を電気自動車(EV)トラックか燃料電池車(FCV)トラックにすると発表した。EVの性能向上のために中国電池大手の寧徳時代新能源科技(CATL)とFCVの普及のために英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルとそれぞれ提携する。
25年ごろまではEVトラックが先行する。主力の大型トラックでは年内に欧州で、22年に北米で、新型車の量産を始める。24年に投入する航続距離500キロメートルの長距離モデルにCATLから電池の供給を受ける。30年までの必要量を確保した。両社は急速充電と長期使用に適したトラック専用電池を共同開発する。
27年までにFCVトラックの量産も始める。ダイムラー・トラックは長距離用途ではFCVの方が有利とみている。シェルとは欧州でのFCVトラックの普及に向けた取り組みを始めることで合意した。
一方、既存のディーゼルエンジンは縮小する。すでに中型ではエンジンメーカーの米カミンズから供給を受けることで合意、大型でも他社との提携を探る。25年までに研究開発投資のほとんどをEVとFCVにあてる。
うっひょ〜!という驚きのニュースです。
EVやFCVの大型車についてはまだまだ先のは話と思っていましたが、2020年度末には日本市場にも出てくる勢いです。
この動きを受けて国産メーカーも動きを加速せざるを得ないでしょう。膨大な開発コストを捻出するために大規模なメーカー統合の可能性もあります。
気になるのはCATLという燃料電池の中共の会社。この会社にFCVのキャスティングボードを握られたら日本のメーカーはひとたまりもありません。政府主導で我が国の燃料電池の技術開発を急がねばなりません。
ディーゼルエンジンはこの先、先細りは必至です。軽油市場の伸びは薄くなり、我が国の燃料をめぐる環境にも大きな影響を与えることになります。ユーザーもしっかりと将来に備えていく必要があります。
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