令和3年度予算案は全会一致で可決しました。いわて県民クラブの各議員は部局別審査の中で不足している点、改良点を鋭く指摘をして県当局に改善を迫りました。県民の皆様から「結局議案に賛成するならオール与党と同じではないか。」という指摘を頂くことがあります。無駄な事業等にターゲットを絞って減額補正する手立てもないわけではないのですが、事の重大性(かつて県立病院の無床化問題の時には私が組み換え動議を提出して可決したことがあり)を考慮に入れれば今回はそれには至らないと判断しました。また、付帯意見に我々の考え方はすべて網羅されたことを考えれば県に対しては牽制力は維持できたとは思います。
さて、今回の本会議採決の注目は請願陳情第41号「県立高校再編計画後期計画最終案について丁寧な説明と協議を求める請願」でした。22日(月)の文教委員会に付託されていて委員会採決では不採択となっていたものです。本会議でも出席議員46名中、賛成17反対29で同様に不採択と決定しました。すべての交渉会派で賛成議員と反対議員が混合する状態でした。なぜそういう結果になったのについては23日の盛岡タイムス記事にて我が会派の千葉じゅんこ議員が心情と意見を述べていたのを詳細に紙面に紹介されています。
【3月23日朝刊 盛岡タイムス朝刊】
「学校設備の老朽化など、再編が迫られる現状を踏まえた上で、時代遅れの設備で学ぶ子どもの将来と、母校を残したい方々の意向をてんびんに掛け、踏み絵を迫られるようでやるせない」
この請願に対する議員の苦悩がストレートに表れています。こうした地域案件が直に絡んだ案件と県全体に及ぶ問題の取り扱いには難儀します。
本会議採決では最終案を前に進めるべきという結果になりました。この議決の結果はとても重いものがあります。少子化が進む中で学ぶ環境をしっかり整備せよとの議会の総意が示されたものです。
しかし、これですべてが解決ということではなく、むしろスタートラインに立つ準備に入ったに過ぎない段階であるので県教委はこれまで以上の理解周知の努力が必要になるでしょう。
私自身の考え方については後日じっくりとこのブログで表明します。
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