53歳とまだまだ働き盛りで体力があると思われても、初期の措置を繰り延べしていると死に至るということをまざまざと知らしめられたショッキングなニュースであった。羽田氏には心からご冥福をお祈り申し上げたい。
さて、このヒュースで気になったはメディアの扱い方である。与党自民党には(自分でつくったルールを破るのはいけないことだが)、メディアは大人数で食事したものなら鬼の首を取った如くに取り上げ、今回の野党議員の感染経路についてはまったく追及されない。確かに命の尊厳にかかわる問題に重きを置くのは理解はするが、まったく一言も言及されないのはフェアではない。
同様の問題で話題としては旬を逸してしまったが、日本学術会議の問題でも本質的な問題に切り込まないメディアが大勢ではなかったかと思う。唯一産経新聞が問題を深く掘り下げていた。

日本学術会議発足当時から日本共産党が政治介入していたという内容には大変興味深く読ませてもらった。これが事実ならば学術の透明性などは最初からなかったことになる。なぜ自民党がそこまで放置していたのかについては疑問が残るが、いずれにせよ綺麗ごとでスタートしなかったのは事実だろう。こうした歴史経過を学習しないとマスメディアの発する都合のいい大量の情報によって多くの国民はそれしか耳に入らなくなる。恐ろしいことである。
権力を持つものに対して批判を与えることはもちろん必要であるが、正しいことをしっかり伝えることこそがそれに優先するはずだ。但し、そうしたメディアに気づきを与え、示唆を与えるのも政治家の仕事の一部であることも今回の件で自覚を深めたことではある。
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