
70年代のメジャーリーグで「ビッグレッドマシーン」とも「リレントレス(容赦ない)レッズ」と称されたシンチナチレッズの二塁手、ジョー・モーガン氏が亡くなった。最近はESPNで解説者として元気な姿を時折見せていたが、実は5年前から病気との闘いだったようだ。
私が大リーグに初めて触れたのは中学3年生の時にアメリカオハイオ州ミドルタウンの使節団が来町して、我が家にもハイアム一家が宿泊されてレッズの1976年版のスコアブックをもらった時だった。今でも大事に持ってている。以来大リーグに興味を持ち、今に至っている。

レッズといえば生え抜きの上の写真にもあるようにピートローズやジョニーベンチが主力として最初に紹介されるが、レッズがマシーンとして完成形に達したのは72年のオフにモーガンをアストロズからトレードで獲得してからだ。
モーガンは走攻守に優れた選手だけでなく、チームの勝利のために率先して行動を起こした素晴らしい選手だった。ピンチの時は誰より先にマウンドに駆け寄り仲間を励まし、常に監督と積極的にコミニケーションを図りチームの向上を考えていた。個人成績だけでなくこうした貢献がワールドシリーズ連覇を果たした75年76年にナショナルリーグのMVPに連続で選ばれている要因と推察する。
決して体躯に恵まれてはいないものの打撃も走塁も迫力とスピードにあふれていて、そうした印象も相手に圧力を与えていたと思う。
ジョーモーガンは私の中では唯一無二の二塁手であり、今でもモーガンを超える選手は現れていない。
時が経つということはこんなお別れがこれからも起こるのだろうが、ビッグレッドマシンの最高のピースが最初に欠けてしまいとても悲しい。時間を見つけて映像でモーガン氏の雄姿を懐かしみたいと思う。
いつの日かかシンシナチを訪ねて最近建立された彼のスタチューに触れていろいろな思いを馳せたい。