日程は2月4日〜5日にかけての視察でしたが、私は都合により4日の途中から合流。その日は宿泊地の横浜においては客船ダイアモンドプリンセス号が大黒埠頭沖で停泊を余儀なくされた初日の日でありました。D.プリンセス号は外国籍の船舶であるので我が国は検疫の手段しか水際対策が実行できず、本日13日まで抜本的な衛生対策を打てないのは歯がゆいばかりです。本船内の対策未だ解決の見通しが立っていません。
川崎市川崎区に所在する昭和電工川崎事業所では、地域で発生するプラスチック由来の水素を、臨海部の国際戦略拠点キングスカイフロントにパイプラインで輸送し、大型燃料電池を活用してエネルギー利用する水素の地産事業モデルの実証実験中。(平成27年度 環境省公募の地域連携・低炭素水素技術実証事業)

昭和電工では製造した水素を東急REIホテルまでパイプラインで配管して、(株)東芝製の純水素燃料電池システム「H2Rex TM」で発電・熱供給を行っています。

【東急REIホテル カーテン色彩バランスがすばらしい】

【ホテルのエントランスに設置されている「H2Rex TM」】
水素エネルギーは次世代の有力な燃料原で各地で実証実験が行われていますが、本格導入をしていくにはまだコスト面での課題があり、このホテルも電力会社から買電した方がかなりお得とのこと。
しかし、こうしたモデルを積み重ねていくうちに企業も技術ノウハウを蓄積でき、将来は何らかの形で地域にも利益還元できる有形無形の財産が残ることになります。川崎市では臨海部の工業地帯を他にも実証実験モデルの推進地として位置付けて二次開発をしており、私が30年前に川崎市営埠頭で中国のバラ積み船からタルクの揚げ荷役をしていた当時の穏やかな風景とは激変しました。
本県でも洋上風力発電などのエネルギー関連の実証実験をしていますが、内陸においてももっと積極的に企業と協力してこうした実証事業にはアプライしていくべきとの考えに至りました。