2020年02月01日

ILC@新春講演会

昨日の記事で触れたおりました「ILC 最近の動向と今後の課題」について一関商工会議所大東地域運営協議会の新春講演会で講演する機会を与えて頂きました。

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この日程は1ケ月以上前から決まっていたのですが、一日前に日本学術会議のマスタープラン公表があったばかりで、まさにタイムリーなタイミングとなりました。

当初、昨年の3月7日の政府見解やLCWS2019の「仙台宣言」等の解説から始める予定でしたが、マスタープラン記載の解説中心になりました。特に「大型研究計画」と「重点大型研究計画」についてには入念に説明を入れました。

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私からの申し述べた要点は2点。

・ILCは国際研究プロジェクトなので我が国だけの判断では完結しない。国際協議に基づいた政府の判断が最終局面。
・決定までのプロセスは牛歩の歩みだが着実に進展している。今年5月に策定される「次期欧州素粒子物理戦略」にILCが記載されるかが次のマイルストーン。政府の最終判断は5月以降か。

第二部では大東ILC委員会委員長の小原玉義君(私の小中高同級生)から「ILC安全対策の勉強結果について」の報告がありました。

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玉義君の発表は県が行っている「ILC解説セミナー」の内容をも凌駕する一般の人にも分かり易い内容で、ぜひKEK研究者の方々のレビューを頂いて放射線に不安を感じている市民に講演して欲しい充実ぶりでした。


さて、謎の画像の件ですが、

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あの画像は映画「王様と私」のシャム王演じるユル・ブリンナーです。

映画「王様と私」のストーリーの底流には王の既存から脱する改革の断行の意志が色強く出ています。その中でシャム王は「科学的に思考」する重要性を説きます。映画の中では現状と理想の矛盾と戦う王の苦悩が表現されています。

要はILCの安全性が議論されていますが、あくまで科学的に判断して問題点の共有を図っていくことが重要と私は常に申し上げているところです。そういう建設的な議論の展開がされることをこれから期待するものです。
posted by 飯沢ただし at 23:46| 岩手 ☁| Comment(0) | My Diary  【ふつうの日記】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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