近年来賓席で必ず話題になるのは生徒数のこと。どうしても過去の数字と比較してしまいます。母校の大東中は現在全校生徒約160名。私の中学時代(1977年卒業ですから約40年前)の同級生は140名。今は猿沢地区の生徒も大東中にきているので、実質3分の1に減少していることになります。大原中に至っては全校生徒が70名程ですから6分の1以下の勘定になります。
そうなると勢い学校統合の話も自然発生的に出てくるのですが、これは地域の考えを集約するには大変な困難を伴うことは誰もが予想できることです。確かに世の中に出てから荒波を乗り越えていくには脳や体が大きく発達する中学生の頃に生徒間で切磋琢磨することも大事と考えますが、一方大原中の種目で伝統的に行われている「水かけ祭り」競技を見ていると地域と親が密着した様子がよくよく感じ取られて、これも大事にしたいと思うところです。

要は子どもたち生徒を社会に送り出す時に、社会に貢献する人材を作っていくことが大事なのであることをしっかり押さえておかねばなりません。中等教育だけでなく、高等教育のあり方に関しても同時に併せて考えていかねばならないと考えます。おりしも県立高校の再編計画が提示されている中で小規模高校の在り方に関して研究会が当該自治体を中心に発足していますが、県立高校存続の視点だけでなく、中等教育から高等教育の橋渡しの部分や互いの役割分担をさらに深く研究する必要があるのではないかと感じるところです。
千厩中には県立清明支援学校の分教室があり、障がいを持った生徒も一緒になって体育祭を楽しめるようにプログラムでも工夫がされていて、いつも私は感動して観させて頂いています。準備や段取りは大変だろうと推察しますが、それで生徒が笑顔で輝いている姿はすばらしい瞬間です。これこそがインクルーシブ教育の成果だろうと思います。これからも継続して頑張ってほしいと思います。