現在ヒロインの”なつ”は現在十勝地方の酪農家で仕事を手伝いながら農業学校に通っているところ。
今、大きな問題となっているのはメーカーに残るか、農協に移行するのか・・・家族の中で大きく揺れています。
草刈正男さんが演じる家長の御祖父さんは開拓時から裸一貫で酪農を始めて、今日まで支えてきてもらったメーカーには恩義があり、頭の中では生産者が価格交渉力を持った方がいいとわかっていても判断が前へとは進めない。といった状況。

これは北海道だけでなく、本県でも同じような状況があつて過去にあり、とても興味深い題材です。
実は岩手県では東北の中でも早期に農業団体である岩手経済連が集乳と県外移出の一元化を図っており、県のコールドセンター(生乳冷却施設)に集乳し、県外のメーカーに販売に関しては大型トレーラの導入を図る画期的な体制を組んでいました。
ドラマの中でもある通り、メーカーに対して農業団体が価格交渉力を持つことは大変重要なことで、そのことは産地の差別化、付加価値化にも大きく影響していたのです。
現在はその役目が農林水産省の通達によって県単位の経済連から東北に広域化した東北生乳販連という団体がその役目を負っており、全国でも同様の状況下にあります。
ドラマの今後の展開は気になりますが、生産量の低下や農協改革等によって環境は大きく変わってきており、今後TPP11の影響もこれからジワジワと出てくることが予想されます。そうした中での酪農基盤の強化は本県でも大きな課題となっていることはあまり知られていません。
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