【日本経済新聞 電子版 2018/10/13 20:40】
「2つの意味で従来型の『製造業』はなくなる。まず大量生産を前提とする工場の価値が減る。膨大な生産データをビッグデータ解析し人工知能(AI)で分析すれば、製造工程の不具合や生産ロスを効率的に減らせる。工場の品質が均一化する可能性を秘めるが、技術者が担ってきたこの分野こそ日本の製造業の強みだった」
「デジタル化はそこに付加価値を見いだすことを難しくする。3Dプリンターなど最新技術を駆使すれば、データを基に設計図面を自動生成し金型や製造プロセスに落とし込める。データから何でも作れる。しかも少量多品種で。そんな時代が目の前に来ている」
「デジタル経済がもたらすもう一つの変革は、消費者に近いところで起きている。電子商取引(EC)や電子決済の普及だ。購買にまつわるあらゆるデータは消費者が欲するものと欲しないものの線引きを明確にし、そこにメーカーもサービス事業者も集中する。メーカーとそれ以外の垣根が崩れる」
「メーカーだけではない。エネルギー、運輸などすべての業態で垣根が消える。考えてみてほしい。消費者ニーズのくみ取りから商品設計、生産、物流、販売という大きなビジネスの流れのなかで、メーカーは製造の専門家として生産に集中していればよかった」
「しかしあらゆるデータが瞬時に集まる時代、調達から物流、マーケティング、販売は一体でやらなければならない。メーカーは生産分野から領域を広げようとするし、サービス企業も生産委託などを使い領域を広げる。既存の役割分担がなくなる」
「どうすれば元気に年齢を重ねられるか、快適な街とは何か、誰が自動運転を求めているのか。世の中のニーズをつかめた企業だけが生き残る時代が来る」
厳しい世界で戦っている企業トップの言葉には心を揺さぶられます。激動の未来、ビジネスの社会では成功体験など通用しなくなります。
片や、本県の未来は「幸福〜」。そんなんで大丈夫か〜。
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