先日、私が所属している県議会総務常任委員会で久慈市を視察しました。
東日本大震災からの復旧状況と対応についてが視察テーマです。
一か所目は久慈市湊地区津波避難施設(避難タワー)
津波発生からすぐに高台に避難が困難な地区ということで設置した避難タワー。数日間滞在できる機能と装備を有しているとのこと。避難人数は28人を想定。避難高さは約5.2m。昇降施設にはバリアフリー対応も考慮して階段とスロープを設置。事業費は東日本大震災復興交付金を活用して総事業費に2億2千万円(うち工事費に1.37億円)
28で割り返すとかなりの費用対効果となってしまいますが、住民の命には替えられないという判断でしょう。
二か所目は久慈港で建設が進められている湾口防波堤を視察。
湾口防波堤は久慈湾全体に防波堤を築き、津波等の浸水被害を軽減し、港内静穏度を向上させ、船舶の安全な係留・荷役などの物流機能の強化を図るものです。
久慈港の湾口防波堤は平成2年に着手、平成40年の完成を目指しており事業費は1200億円。全体延長は3800mを整備するものです。南堤1100mは既に完成し、現在は北堤部分の建設が進められています。
建設中の北堤部分に上陸し、建設概要を確認しました。
現在のトンネル建設単価は300万円/mに対して防波堤の単価は2000万円/m。桁が一つ違うのがマリーン社会資本整備であります。
久慈市長のお話ですと復興集中期間後の財源確保が課題とのこと。国からの財源に期待するしかないのでここは県の役割も大きいでしょう。
比較的被害が小さいと言われた久慈市でも災害対応には多額の財源が伴うことがよく理解できました。防災・減災には社会インフラ整備と地域民のソフトパワーのバランスが不可欠との印象でありました。
2017年07月21日
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