
12月議会の総務常任委員会でIGR(いわて銀河鉄道)の経営状況について質問しました。
IGRは第三セクターの経営で岩手県が保有株の50%以上を保有しています。
私が当選した平成11年から東北新幹線の北進に伴い、並行在来線の取り扱いについて議員間でも勉強会を随時行っていました。結果、IGR(いわて銀河鉄道)の誕生を見たわけです。
IGR(いわて銀河鉄道)は県民の足を守るという公的な交通機関の使命を追っていますが、その主たる収入はJR東日本の鉄道使用料に大きく依存しているといって過言ではありません。それも使用料の単価交渉でJR側が折れて大幅に譲歩し単価を引き上げたのが幸いして黒字経営となっているのが現況です。
しかし、最近華々しく不動産事業や旅行斡旋業を拡大、焼き鳥屋や物販販売など、はたして採算が合うのかと疑問を生ずる事業外の多角事業に執心し、本業に対してどれだけの人材投資等をしているのかが不透明な状態であることが調査で明らかになったのです。旅行斡旋事業は旅行業協会に保証金を積み増ししてまで海外展開まで可能なものにしたようですが、IGRが海外旅行者、インバウンド増を図ってどれほどの社内への波及効果があるのでしょうか?この部門の純利益を示して欲しいと質しましたが、IGRは内容を開示できないと拒否しました。
来季からはJRの寝台特急が廃止になったので、線路使用料は1.8億円の減収が見込まれるとのこと。そんな中で人材育成につながらない多角事業を行う意味があるのかというのが私の問題意識です。
達増知事が会長職を務めているIGR。しばらく黒字が見込まれるからその範囲で見込みのない事業を展開するという経営陣が貧弱な経営方針であるなら言語道断。今後とも重大な関心を持って注視していきます。
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