隣県の宮城県議会選挙が終わった。
前回より投票率はさらに低下し40%代。選挙区によっては30%を切るところもあった。
岩手と宮城は県境の議員連盟が互いにあり、年に2回は交流し、県境課題を解決するために集まるので顔見知りの議員仲間の結果は気になるところ。県境議連の役員は再選を果たされてまずはめでたし。
やはり宮城県も安保法制やTPPの国政問題に大きな影響があったようだ。また、宮城独自の放射性廃棄物の最終処分場の問題が大きな争点となった選挙区もあった。
共産党の躍進は安倍政権反対勢力の完全な受け皿となっていることが躍進の大きな要因だが、先の岩手県議選と同様に高齢者や生活困窮者の支持が増している感は強い。アベノミクスが地方経済にほとんど浸透していない状況が見て取れる。
岩手も宮城も統一地方選挙と時期が外れると、どうしても有権者の政治的な関心は国政問題に流れて肝心の県政課題が薄れてしまう印象がある。さらに国会議員が地方選挙まで大勢なだれ込み、さながら自らの地盤固めの様相であり、最近は政党幹部まで大量に投入される。これでは地方自治の原点である自己責任、自己完結に基づいた自治の政策論争がかき消されてしまう傾向にあることは誠に残念な状況と言わざるを得ない。
統一地方選挙とは名ばかりで、すでに知事選挙の半数以上は統一選挙に含まれていない。
被災地から統一した選挙日程をと被災地の地方議会の市町村議長会が提言したこともあったが、政府は検討はしたものの結局は手を打てなかった。
最近は地方分権の声は聞こえなくなり、国政政党の陣地争いが地方選挙にまであからさまに利用されている。選挙の時期で是正されるのであれば再考すべきだと思う。
2015年10月27日
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