
高橋先生からは2月にLCCコミニュケーターの科学者がILC建設候補地である北上高地周辺を視察した時の様子と今後住民が考えておく必要な事項などを的確に示して頂きました。

藤本先生からは「霧箱」(Cloud Chamber)と言われる実験装置を参加者全員で用いて、放射線の飛跡を見る実験をしながら、素粒子実験の有用性について過去から未来にわたり分かりやすく説明されました。

お二人はペアを組んで各地で広報活動を通じながら、ILCの意義や現状の課題を実に分かりやすく説明されています。このような取り組みをKEKで積極的に行っていることは機運の醸成に大きく役に立っていると思います。
また、先週上京の折に、増田寛也元総務大臣を訪問し、ILCの現況についてご教示を頂きました。
・消費税10%を先延ばしした政府判断の時点から財務省の全体予算枠の締め付けがかなり厳しくなっていること
・ILC建設に係る費用捻出にはいろいろな案が具体的に検討はされているが、まだ検討段階であること
まだまだ政府レベルでは各方面の合意に基づいたプロジェクトのゴーサインはすぐには出る雰囲気ではない模様です。先に安倍総理が来県した折に、地元紙のインタビューでも費用の確保について課題であることを明確に上げておりました。障壁はあるでしょうが、何とか突破してもらいたいものです。
明後日は地元の有志の団体で私自身4度目のKEK視察に参ります。