【本船 IBN HAYYAN】
3月末は年度末。4月に入社した新入社員が、今度は新たに新入社員を迎えるという微妙な時期であります。
この船はちょうど今の季節に私が初めて在来船で1万トンクラスの積荷を任せられた船で、とても印象に残っている船です。その前の夏の暑い季節にF岡さんという先輩と一緒に仕事をして鍛えられた本船でもありました。
1980年代半ば位まで日本の商社のプラント輸出が残っていて、この船会社では東芝の火力発電所のプラントをせっせと何度もクウェートまで運んだのでした。今日では韓国や中国がこの手の大型プラントの輸出に競争力をつけてきて隔世の感があります。
1万トンのブレークバルクを積み終わって、出航していった時は充実感に溢れていました。
鍛えられ、育てられ、自信をつけ そこで人間は成長していくものなんですね。
当時のことを思い起こすと周りで支えてくれた人達に対して感謝の念にかられます。
今、私に置かれている立場で何をすべきか、また考えさせられてくれたる思い出の本船でした。