【IBN TUFAIL】
三井倉庫に在職中、年末になると必ず横浜港に来る自分が担当だったUASC(United Arab Shippinng Co.)の本船。
この船会社はアラブ諸国の船籍(クェートとかカタールとか)でしたが、船員はパキスタン等からの出稼ぎ集で上仕官はイギリス人というパターン。
イギリス人との仕事はオンとオフとのけじめがはっきりしていたし、何しろ仕事のパートナーがの年齢に関係なく対等に対応してれたので困ったことはありませんでした。(国籍的にいうと日本人が一番厄介でした・・・)
船には国籍特有の匂いがあって、UASCの船はクルーがインド系が多かったので香辛料の匂いでしたがクリスマス時期は特別な馳走が用意されて肉系ソースの甘い感じに変わりました。
荷役を年末までに終わらせなければならない厳しい日程で、普段はやらない夜荷役も敢行されました。
日程がタイトの上に荷もなかなか揃わない、ギャングもキツイ、重いハッチのクレーンが故障・・・などなど想定外の事が起きましたが何とか積荷を積んで次の港へ出航へと仕事とはいえ関係者総出でよくやったものだと思います。
すでに写真の船も廃船となりました。今はこのような一般貨物船は見かけなくなりました。私にとってこのUASCの船の荷役監督をさせてもらったのは人生の経験で本当の宝です。