一昨日に開催された「第4回東日本大震災復興委員会」で復興計画、ビジョンの策定に向け、計画の期間や基本目標について意見交換をしたと報道された。
野田武則釜石市長の代理として出席した陸前高田市の戸羽市長から、これまでの計画策定のプロセスについて「現実と乖離」していると述べたことが大きくフューチャーされている。
具体的には、
1.復興計画期間が10年から一気に6年に根拠なく短縮されたこと
2.防災と減災についての考え方
3.被災地の意見を組み入れない県の姿勢
新聞報道によればこの3点について戸羽市長は意見された。
被災地を与る自治体の長としては、ただでさえ屋上屋を重ねたと思われる復興委員会において地に足がついていない議論が目の前で展開されて黙ってはいられなかったものと推察する。
現在県が事々左様にグランドデザインに関して意思決定が甘く、かつ一歩も二歩も後手を踏んでいることがこのような結果を招いているものだと私は思う。戸羽市長の発言は出でて当然の結果である。
はたして、岩手の知事は被災地自治体の首長と非公式にどれだけ会って話をしているのであろうか?
「県ではこんな風に復興について考えているがどのように考えていますか?」
こんな基本的なやりとりさえやっていないのではないか?
表で話せないことも当然あるだろう。お互いの意思を確認し、県と被災地自治体が無駄のないように(お金も労力も)構築させいくことがトップリーダーの責任ではないのか。特にこの非常時においては。
戸羽市長の発言によって、県と市が全く意思の交換をしていないことが明らかになった。
釜石市や陸前高田市は独自で街づくりについてアクションをすでに起こしている。県の悠長な委員会に振り回されていたのでは遅くなるだけと判断したのだろう。
ただでさえ県の役割が問われている現在の地方自治において、今こそ力を発揮する時なのに市町村からの信頼を損ねて自殺点を重ね続けている。
こんなことを黙って続けさせてはいけない。
2011年05月27日
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