2010年12月28日

第ゼロ次世界大戦

26日(日)に第二部が終了したNHKのスペシャルドラマ「坂の上の雲」。

日露戦争の開戦で今年の分は終わりになりました。

坂の上の雲x.JPG

【この画像の出どこはNHK様です】


第一部が昨年の年末に終わってから、この二部が待ち遠しかったこと待ち遠しかったこと。
日露戦争期に躍動する「人物」がとても魅力的に感じます。
俳優陣も実力どころを揃えてなかなかの出来栄えです。来年の最後の第三部が楽しみです。

実は、松山に2年前に議会の視察で行く機会があり、「坂の上の雲 記念館」に視察の合間に立ち寄ったのですが、自分は司馬遼太郎の小説も読んでなくて、今思えばしっかり見ておけば良かったと後悔しております。

「坂の上の雲」放送がされて気運が醸成されている中、日露戦争が、第一次世界大戦前の世界大戦意味合いを持っていたと歴史学者間で考察されていることを聞き、興味を持ちました。

三日月戦争の目的がロシアの南下政策が日本にも脅威を与えるのを防ぐだけでなく、ロシア、フランス、イギリス、ドイツ、そして当時の新興国アメリカまで加わって中国(清国)を舞台に自国に有利に働くような外交戦争の延長上にあったこと。

三日月日英同盟は英国の利害関係が発端で、日本は同盟に主体的には関わっていなかったこと。また、歴史的勝利といわれたバルチック艦隊を破った日本海軍連合艦隊には英国人が乗船し作戦を指示していた可能性が強いこと。

三日月日本は戦争のために多額の債権を欧州の金融機関に買ってもらたが、その債権で得た利益はロシア革命に流用されたこと。

など今まで知らなかった史実を学ぶことができました。

当時のアメリカは、資本力がようやく世界に認知されつつも列強の一国ではありませんが、他人の褌で見事に自国に有利に仕向ける外交戦術で存在感を示すところは流石です。


いわば、今の東アジアも当時の状況に似たものがあり、20世紀の帝国主義か21世紀の経済戦争かの違いだけのような気がします。

地政学上、日本は大国の中国とロシアに近距離にあり、アメリカの協力なしに安全保障が担保できないのは明らかです。それにしても明治末期の外交手腕、技術、質、使命感は今の日本のと比べる物差しがないくらいに桁違いに感じます。小国日本が生き延びるには、量は無理にしても質的に逞しい人材が必要です。学校教育、社会教育、ともに質を高めていかねばなりません。


posted by 飯沢ただし at 23:59| 岩手 🌁| Comment(0) | My Boom【密かなマイブーム】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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