今回で第5回目にあたり、5回とも津市で開催されています。というのも三重県議会は「議会基本条例」を全国に先駆けて制定した議会でもあり、議会改革の情熱は未だに冷めやらない全国のリーダー的存在であるからでありましょう。
実は三重県側から岩手県で開催できないかという打診があったらしいのですが、断りを入れたとのこと。何故断る理由があるのか私には理解できません。
シンポジウムの内容は対象が県議会だけではなく、市町村議会も対象となっているため、少し間の伸びた印象でした。
私の率直な感想としては、岩手県議会もソコソコの議会改革は達成していることから、北川前知事が主催しているマニフェストスクールの方がよほど参考になる気がしました。(主催者には苦労なされて準備をしているのに申し訳ないですが)
三重県議会は議論の幅をもたせるために、県議会の会期も2期にして、必要な時に常任委員会がいつでも開催できるような取り組みをしています。「そこまでやる」「そこまでやらなければ意味がない」というコンセンサスが議会内で構築されたという事実がエポックメーキングなことだと思います。
岩手県でも「議会基本条例」を制定して、新規に一問一答方式の導入や議員の賛否の公表、県民への出張出前講座を定期的に開催することを中心にまとめ上げましたが、そこまでの道のりも大変なものでした。ある意味制定後の議会での活動の中味がこれから問われる訳で、今後特に制定に向けて策定のメンバーになった人間(私を含めて)が先頭を切って動かなければならないでしょう。
実際のところ三重県議会がトップランナーとして疾走してくれているおかげで、他の議会が最低限これだけはやらなければならない(例:一問一答方式質問)という線が引かれているような気がします。現時点ではそれをなぞる方向でいいとは思いますが、やはり一番大事なのは人まねではない議会全体の活動の底上げと改革へのスピードがどう図られるかであります。
今後その点には十二分に留意していかねばならないと今回のシンポジウムに参加して再認識致しました。
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