
意見交換の前にCERN内の食堂で昼食を取りました。以前訪問した時よりも若い研究者、ユーザー、関係者であふれていました。

会議室のある中央棟Bld.40は13年前と同じく迎えてくれました。

対応して頂いたのは国際部門非メンバー国担当リーダー Emmanuel Tsesmelis 氏 英国出身です。


・CERNでは、研究、技術革新、教育・人材育成、コラボレーションの4つの使命を掲げている。
・加速器、検出器、コンピューターの3つの分野で卓越した技術を有しており、これらの要素は最新の研究において必須である。
・2041年までLHCが稼働し、その後の計画の検討、欧州素粒子物理戦略2020の更新を進めている。一つのオプションとして円周100kmのFCCを建設するという意見が出ている。これ以外にCLIC、CRRNでILCという話も出ている。
🏁欧州素粒子物理戦略についてはコミュニティによって議論が決定する。6月にベニスで世界の研究者が集まる会議があり、欧州に限らず他の地域の国も参加して意見を出し合う。次の戦略は2026年に改定される。現在どちらかというとFCCに傾いている印象を受けるが、他のオプションも排除されたものではない。現時点では円形になるか線形になるかはわからない。
前日の中田議長のお話が鮮烈でしたので、CERNではさらに厳しい話が出ると構えていたところ Emmanuel Tsesmelis 氏からは私たちの話も辛抱強く耳を傾けて頂き、さらに明確に今後の欧州戦略の道程についてもご示唆を頂戴しました。
FCCについては favor という単語で表現されていましたが、現時点では建設には多額の費用が予想され、さらに先に訪問したDESYでは支持することは困難とも聞いておりFCCも一筋縄ではいかない様相と受け取りました。