2025年02月17日

2025欧州視察 CERN近郊自治体を訪問

CERN訪問前に周辺自治体の状況を調査しました。

私も以前訪問したことがあるFerney-Voltaire市(フランスのコミューン)を訪問しました。
ジュネーブからは国境を越えることになりますが、CERNまでは車で20分程度の距離に位置しています。2019年8月に当時工藤大輔副議長を団長とした調査団も同市を訪問して調査をした経緯もあります。

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【挨拶をする佐々木淳副知事】


Daniel Raphoz 市長をはじめ市の幹部職員に対応頂きました。

訪問の目的が明確なこともあり、Daniel Raphoz 市長からは核心に触れた説明を頂きました。

【CERNに関して】
・CERNは70周年を迎えており、市の発展もCERNの進化と同様に進化してきた歴史である。
・CERNは独立した機関であり、周囲地域との接触は薄い。この点については住民とコミニケーションを図る必要がある。
・CERNは実験場であり、工場でも遊園地でもない。工場は稼働すれば安定するが、CERNの場合は建設し、稼働が始まっても加速器が停止する場合があり、研究内容も変化していく。安定していない点では複雑である。

【CERNが及ぼす自治体への影響】
・研究員等への住居提供する自治体としては、水道、環境、廃棄物の影響が出てくるので、住民への説明と理解が求められる。
・市内では110もの国籍を有する住民があり、教育機関は英語のみの教育ということはできない。
・多様な文化の接触により、地元住民の見方が変わってきたり、研究に対する見識も変化するが時間はかかる。
・CERNは独立機関のため税金の収入は自治体には入らないが、経済の波及効果に期待はできる

定住人口が増えてすべてバラ色ではないというリアルな状況まで説明頂き、一関市長、大船渡市長も参加されていたのでDaniel Raphoz 市長も気分よくお話されたようでした。

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【県議会からの土産の返礼に市長から地元産のリキュールを頂戴しました】


同市にたどり着く道すがら周辺部を見渡すと私が13年前に市街地周辺を周回した時よりも住居が周辺部に拡大し、商業施設も増えているのを確認しました。人口は交流人口も含めて確実に増加しているようです。
posted by 飯沢ただし at 21:45| 岩手 ☀| Comment(0) | ILC 【東北から世界に発信!】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする