Jenny List 博士はILC国際開発チーム(IDT)に積極的に参加しており、特にワーキンググループ3(WG3)の物理学と検出器の副議長を務められています。

Jenny List 博士からはILCの現況に関して率直な意見が出されました。
・ILCに関しては興味があり、日本で実現して欲しいが、政治的、予算的な問題で進んでおらず、可能性が薄れている印象である。
・日本政府からは実現に向けての正式なオファーがが一度もない。日本政府が支援しているようには見えない。
・ILC実現のためのタイミングはすでに超えてしまっている(物事が動いていないため)ように感じる。
という研究者の立場からの厳しい現実が明らかに・・・
一方
・素粒子物理学に長年携わっている立場とすればCERN以外に別の研究拠点があることは重要。
・円形加速器と比較してILCは最新技術の活用が出来、規模的、コスト的にも優位性がある。
とILCへの評価も話されました。
その後、DESY最高技術責任者代理の Sabine Brook 博士、キャンパス開発プロジェクト責任者の Tobis Piekatz 博士からDESYの成り立ちと今後の方向性、地域との協力体制についてお話を頂きました。

【説明されるSabine Brook 博士】
・大型施設の実現のためには社会のために何ができるかのコンセプトが重要。
・そのためのビジョンづくりを各分野からの意見、アイデアを集めて計画することが大事。


私も県議会を代表して、これまでのILCに関わってきた足跡と展望を述べました。
DESYは日々進化をしており、PETRA Wまで計画が進んでおり、DESYが保有する技術を常に磨いて実現しています。地元のハンブルグ市の資金面などの協力体制もかなり強固なものがあります。