49年前の昨日、日本時間でいえば今日、シンチナチレッズ・ビッグレッドマシーンのグレート8がスタメンに初めて連なった日なそうです。
というのはピート・ローズは前年まで外野手で起用されており、三塁手固定が始まるのはまさにこの頃です。その何試合か前までに三塁手で試行されていましたが、ゲームの後半は守備固めで別の選手が入り、本人は外野手に戻っていた記録があります。
【Bench,Griffey,Rose,Morgan,Perez,Foster,Geronimo,Consepcion】
Pete Rose 3B
Dave Concepción SS
Joe Morgan 2B
Johnny Bench C
Tony Pérez 1B
César Gerónimo CF
George Foster LF
Ken Griffey RF
Don Gullett P
S.アンダーソン監督はフォスター選手の非凡な能力(特に長打力)を活用できないかと常に考えていたようで、その結果がローズの三塁手へのコンバートでした。シーズン序盤にこうした決断が実行されるのはスパーキーならではと思います。ローズはデビュー当時は二塁手でしたので内野を守ることは大きな苦ではなかったと思いますが、なにせシーズンに入ってからのコンバートなので何ごとにも恐れない彼だからこそ受け入れて実現したことと推察します。
フォスター選手は翌年から打撃成績が飛躍的に改善し、77年にはホームラン王のタイトルを獲得しました。スパーキーとコーチ陣の慧眼には恐れ入るばかりです。打撃だけではなく1975年のワールドシリーズ第6戦では驚異的な返球を見せてピンチを脱する技を世に知らしめたのでした。
野手の先発8人は後にグレート8と呼ばれビッグレッドマシーンの象徴的存在となりました。
この8人は走攻守に優れ、ローズ、モーガン、ベンチとMVPを獲得する実力を有するだけでなくチームの勝利のために何をすべきかをゲームの中で判断し実行できた選手たちでした。それを束ねたのがアンダーソン監督です。打撃は優れていても走と守に難があるプレーヤーは躊躇なくトレードに出しました。自分の理想のチームを追求し実現する、モーガン選手はアストロズ時代は口が過ぎる厄介者との評判がありましたが、それを逆手にとってチームのために貢献できるリーダーとして養成しました。選手たちと常に対話を通してチームが良くなることを常に考え実行する監督でした。スパーキー・アンダーソンがまさに名将と呼ばれている所以です。
リーダーのあるべき姿としてとても参考になる事例です。