4⃣ 政治姿勢
識者は流通経済大学副学長 龍崎 隆氏
龍崎氏:「小沢氏がいるからかなわない」という理由を帰結させて、政治の活力を失わせてきたのではないか。(対抗する)自民党に達増県政を本当にひっくり返そうというエネルギーはこれまでにあったのかと感じる。
ご指摘の通り。私は達増県政一期目半ばから達増知事の地方自治への情熱の欠如、発信力の弱さを感じ取り2011年から知事選挙にもコミットしてきた。結果だけ見れば徒手空拳の如しではあったが、「地域政党いわて」や「いわて県民クラブ」の同僚議員から候補者を擁立し県民に選択肢を示してきた。戦いに挑戦してくれた橋氏、及川氏には本当に頭が下がる。識者の指摘の通り、この間自民党岩手県連は自ら候補者を出せない状態であったのは事実。
龍崎氏:達増知事が自民党政権の本丸に現れるとマイナスの部分はあるかもしれない。官僚の持つ公平さや公正さは無視できず、行政の世界で中央とのパイプを心配する必要はない。功罪半ばするが、国の顔色だけうかがっているようでは、本当の岩手県はつくれないと思う。
この論調は政治家としての知事を軸にした考え方であって、私の持つ知事像とは異なる。
達増知事に票を投じた有権者はどれだけ政治家としての役割を期待しているだろうか。おそらくその多くは県民利益を上げるためにリーダーとして活躍してほしいという願いを託したのではなかろうか。そうであれば知事の行動規範は県民のために最大限の努力をするということに帰結をする。
政府に対してへつらう必要はないが、官僚への本県の施策達成のための知事の熱意は行動で示す以外にないが、残念ながら本県が官僚に通ずる開くドアは数が限られている。
東日本大震災以来、地方分権論は凍結されたままで特に財政面での中央集権化は急激に強まった。現実的に県民利益を引き出すならばなりふり構っていられない。私はパイプという表現はしないが、信頼の関係構築は必要だ。
達増知事が地方政府もにらんだ地方分権、地域主権論者で、言動と行動を常に示しているなら別だが、実際のところ3.11にNHKが被災県知事に聞くという番組では毎年達増知事は復興大臣に地方の在り方を主張するでもなく、ただただお願いに徹する姿に私は毎年ゲンナリしている。
小沢氏との関係については私はまったく関心がないが、ILC実現がいい例だがやるべきことをやっていないのからこちらも質問時の語気が強くなるのだ。
龍崎氏:自民党も小沢氏を理由に挙げて(中略)競い合って県民に選択してもらう選挙の原点をやらざるを得なくなってきた。政党も政治家も、もうさぼれなくなる。
こちらはさぼる気などさらさらない。私には達増県政を厳しく品質管理してきた自負もあるし、目的達成のために藤原崇氏、広瀬めぐみ氏の応援も徹底して行った。そうした無所属議員の存在もあるのです。
龍崎氏:達増知事は16年やった上で、次の1期4年間でどういう変化をもたらすのか、かなり思い切って打ち出さないとならない。
対抗馬を擁立しているこちら側も関心を持ってます。16年間できなかったことが20年かければどうやってできるのか。エンパワーで一発解決?
龍崎氏の達増知事の政治家の分析はなかなか読みごたえがあった。スタンス功罪相半ばとの中見出しだが、私は最初からマイナスの方が大きいと感じている派である。