2022年07月03日

客観視する目

人の上に立つ人、権限を有する人は、自分を常に客観視して社会に対して責任のある行動をすべきだと私は考えます。

つきつめれば、それは「徳」ということに到達すると思うのです。

先週の総務常任委員会で、県執行部には触れられたくない、そして決して地元紙も絶対に書かない問題を取り上げました。

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以前にもこのブログで書いた県立大学の理事長が県内の民間会社の非常勤顧問に就任した件です。
質問する前から答えは予想がついていました。「法的には問題ない。」

私が問題視したのは民間会社には競争相手があるということ。法的に問題ないとされても、特定企業に所属しているという事実が(それも県立大学の最高運営権者という要職であり、元副知事という上級幹部職)他社に対して本県に対するイメージに誤解を生じさせないかという点。
すなわち岩手県というのは官と特定企業が手を組むのを容易に認める認識程度の県なのか。総合的な業界の発展には無関心で薄っぺらい行政なのか。

もう一つは、県立大学の理事長はそんなに暇なのかという点。県立大学の未来、将来にかかることに寝食惜しまず真剣に考え、組織を統率する責務があるはず。県大の関係者がこの事実を知るに及んで、本学の理事長は「いいご身分」と思われた瞬間に組織は弱体化しますし、学生の意識にもいい影響は与えないと私は思います。

非常勤顧問を要請した会社に対して私は責めません。この点は誤解なきようにお願いしたい。いい人材を求める(この方が適当かどうかは別問題として)のは民間会社として当然のこと。問題はご本人が自分が組織に入って組織に対して、社会に対してどのような影響が出るのかという想像力も出て来ないということ。

さらに問題が深刻なのは、県執行部は私が指摘するまでもなく重々認識しておきながら、また、苦々しく思っていても誰も「ちょっとおかしいのでは?やりすぎでは?」と言えない組織になってしまっていること。このことは組織論から言うと本当に恐ろしいことです。

私はこうした考えがまかり通る組織風土に至った責任は達増知事にあると思ってます。

なぜなら知事にしか人事を発する権限がないからです。おそらく周囲から悪い情報は知事には入ってないのでしょう。

一般質問で知事職と政治家としての発言について知事に質問が相次ぎました。ご本人は理屈上整理がついて明確かもしれませんが、まったく自身を客観視していないことにリーダーとしての資質が問われると県民は気づき始めています。
posted by 飯沢ただし at 22:27| 岩手 ☁| Comment(0) | My Diary  【ふつうの日記】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする