今回の衆院選で最も勢力を伸ばしたのが日本維新の会。
ついに野党第二党の勢力になった。
日本維新の会の勢力拡大に貢献したのが、野党第一党である立憲民主党が比例区で支持を得られなかったこと。選挙前は立憲が反与党の受け皿として大きく議席数を伸ばす(一部マスメディアの煽りもあったが)と目されていたが、そうはならなかった。
元々政党支持率が5%ほどしかないことから考えると妥当な線とも言えなくもないが、まっとうな受け皿としての存在ならば、自民党の支持率は前回と変わらなかったことと合わせもてば、維新がこれほど伸びる訳がないということになる。
結論から言えばやはり選挙期間中においても立憲共産党と揶揄されたように、あまりにレフトサイドによりすぎたことが、国民の支持を得られなかった大きな要因ではなかろうか。左中間に位置していリベラル中道の支持者を逃がしてしまった。その有権者が維新に流れていったとところであろう。野球でいえばレフト寄りに守りすぎて左中間の打球はまったく取れなかったということか。
かつて小沢氏がオリーブの木構想(イタリアで実在した野党の結集)を掲げ、それを実現するために野党共闘の枠組みをつくり巨大与党との対決をと挑んでみたものの、今回の選挙で共産党を巻き込んだ野党共闘第一弾の試みは小選挙区で部分的には効果が出たところもあったが、立憲そのものが支持を得られず党勢の縮小になったことは有権者が支持しなかったということになる。
維新は大阪府において実績を積み重ねてきたことは、すでに大阪府内の地方議会では多くの支持を得ており、党として組織を律する覚悟を常に国民に見せていることもあり、勢力を伸ばす素地はあった。
立憲がこれから代表選挙を通じてどのようなスタンスで進むのかによるが、維新は保守勢力からも支持をさらに獲得していけば、さらに党勢を拡大する可能性があると私は踏んでいる。
国民から信頼される野党の存在は、議会制民主主義の成長に不可欠であり、これから維新の動向には目を離せなくなってきた。