【毎日新聞電子版 2021/9/30 09:25】
「ゴルゴ13」などの作品で知られる漫画家のさいとう・たかをさんが亡くなった。さいとうさんは、妻が岩手県出身という縁で花巻市石鳥谷町に別邸を構えていた。「岩手の人は純朴で粘り強く、心穏やかな方が多い」と表し、岩手への思い入れも強かった。さいとうさんと交流のあった人たちが思い出を語り、故人をしのんだ。
「優しく温かい人だった」
同町の懐石料理「いしどりや新亀家」の女将(おかみ)、加藤真利さん(57)は「別邸に帰ってくるたび、大好物のうな重を頼んでくれた。コロナ禍になってから岩手に来ていなかったので、今度はいつ会えるか楽しみにしていた。うな重を食べてほしかった」と別れを惜しんだ。
つい先日、このブログで紹介したばかりの「ゴルゴ13」の生みの親である さいとう・たかを氏がご逝去された。ゴルゴ13の作画はチームワークでなされており、今後もシリーズは継続されるという。
岩手に時々居住されているとは聞いており、いつかはお会いできるかと期待していたが、それが叶わずとても残念である。
劇画というジャンルを確立した方であり、背景の描写はリアルを求めたとテレビ番組で観た記憶がある。ゴルゴ13では東西冷戦時の題材も多く、今と違い当時の東側諸国の風景を入手するのはとても困難だったという。
劇画ゴルゴ13は今でも連載が続いており、こち亀を抜いて単行本発行の世界記録を保持している。
実は私は別冊版(単行本は各種存在する)のゴルゴ13シリーズの収集をしていて、貴重な第1号も手元にある。

昭和44年に発行された第1号の内容は、まさに大人対象であり、今では考えられないような記事まで掲載されている。

初期のゴルゴ13は現在では確立された冷徹なプロフェッショナルではなく、考え事も仕事以外のこともあり、何しろよくしゃべる(笑)
さいとう・たかお氏の偉業を称えつつ、まだまだ続くこれからのゴルゴ13の仕事ぶりにこれからも注目していきたい。