2021年04月03日

キオクシアHDを買収?

米マイクロンとWD、キオクシア巡りM&Aの可能性検討=WSJ

【ロイター通信 4/1(木) 9:46】
 
米半導体大手のマイクロン・テクノロジーとウエスタンデジタル(WD)は別々に、同業キオクシアホールディングス(旧東芝メモリ)に対するM&A(合併・買収)の可能性を検討しており、キオクシアの企業価値を約300億ドルと評価する可能性もある。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が31日、関係者の話として報じた。

報道によると、合意がまとまるという保証はなく、どのような形になるかも不明。実現する場合、この春に最終決定される可能性があるという。

キオクシアは昨年、東京証券取引所で予定していた上場を延期した。

WSJによると、同社は買い手候補との合意がまとまらなければ、年内に新規株式公開(IPO)を行う可能性もあるという。


先の予算特別委員会でも米中経済摩擦の影響が半導体産業に与える影響について質問したばかりでしたが、キオクシア社に関しては新規株式公開が延期されているが事業自体は順調右肩上がりとの当局の答弁でした。

kioxiakitakamix.png


同社は旧東芝メモリーのNAND型フラッシュメモリーの技術が活用されて今日に至っているのですが、もはや資本は外資割合の方が上回っており、さらに投資家連合の中には韓国の競合SKハイニックスも入っているなど株主構成と関係者の複雑さが今後の企業運営の課題とも指摘されています。

この合併・買収のニュースは地元紙でも今朝取り上げていて関心を呼んでいます。アメリカ政府が米中貿易摩擦を背景に後押しするとの情報もあり、買収・合併なのかIPOになるのか今後目を離せません。

本県はキオクシアの要望に応えて企業局が50年スパンの工業用水受注を見込んだ多額の設備投資をしています。半導体産業は極めて巨大な大型設備投資を伴う産業であり、仮に合併・買収が成立すれば、社会情勢が変化した時に岩手北上工場の優先順位はどうなるのか不透明になる可能性は高まります。

元来半導体産業は生き馬の目を抜く競争の激しい産業。県当局はこうした動きをしっかり分析して対応する必要があります。毎回同じ答弁を繰り返していると痛い目に遭います。
posted by 飯沢ただし at 00:54| 岩手 | Comment(0) | My Diary  【ふつうの日記】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする