2021年02月28日

未来の子どもたちのために

25日(木)に代表質問が行われました。

代表質問は会派を代表する質問で、答弁者は知事のみ。テレビの中継があり、県議会が一年で一番県民の耳目が集まる日です。

いわて県民クラブからは奥州選挙区選出の佐々木努議員が登壇しました。佐々木努議員が代表質問で初めて一問一答方式に挑戦した議員です。代表質問は二度目で、もちろん今回も一問一答方式を採用。自民党の岩崎友一議員も一問一答方式を採用し、形式より実を取る議員が増えてくることはとてもいいことです。

DSC_4186 (002)x.jpg


佐々木努議員の質問の大項目1はコロナ対策について
1)ひとり親世帯への支援について
2)幼稚園・保育園職員等への県単独の慰労金について

2)に関しては山形県が独自に放課後児童クラブの職員に一律5万円を一万三千人に拠出した事例も示して知事に迫りましたが、知事は国がやるべきとの考えを示すにとどまり、1)に関して民間団体が頑張って活動しているのに比べ県の姿が見えないことを強く訴えましたが、これも国がやるべきとの知事の答弁。

DSC_4180 (002)x.jpg


大項目2の少子化対策について

1)未婚化・晩婚化の解消策について ⇒  I(アイ)サポセンターの機能充実、愛媛県にならった支援員の増員を図るべき
2)民間企業による子育て支援の充実 ⇒ 一般事業者行動計画を富山県にならって50人規模以上にして条例化を図るべき
3)周産期医療の充実 ⇒ 産婦人科医師の増員や政府の方針に沿って不妊治療に対して支援を図るべき

これらの課題は佐々木努議員のライフワークで毎回取り上げて進捗具合を確認していますが、達増知事はまともに取り上げていません。

大項目3女性活躍支援

政策形成の場に女性が加わっていないことを強く指摘し、県の男女共同参画審議会のメンバーですら女性比率40%に達していないことや県は知事をはじめ「イクボス宣言」をしているのにも関わらず男性職員の育休取得率があがらないのはトップリーダーたる知事の意識が低いのが要因と迫りました。

育休が取れない、出来ない解消するシステムを作らなければ危機管理体制も構築できない!という指摘は説得力があり、私は感動しました。

大項目4はHPVワクチンについて

いわゆる子宮頸がんワクチンについて正しい情報が行き渡っていないことに県の啓発を促しました。


質問全体が系統化されてとても聞きやすく、県に対して施策化を促す提案も具体的な先進事例を引くなど説得力があった質問でした。知事は現状の取組を延々と説明するだけで、都合のいい時ばかり国が国がと責任を転嫁します。質問者は県の覚悟、知事の覚悟を聞いていることを毎度肩透かしで時間を費やすのでは何のために知事職に在しているのか私には疑問でなりません。

今回も!劣化答弁の極みは答弁時に書類を指して「計画がここに書いてある!」

机上の計画にばかり執着し、現状を見て弾力的に変化を求めていかないのでは前進など見込めません。
posted by 飯沢ただし at 08:40| 岩手 ☀| Comment(0) | My Diary  【ふつうの日記】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月27日

これから先をどう生きるかの覚悟

東日本大震災から今年で10年。

私の愛読新聞、日本経済新聞が達増知事と宮城県の村井知事へのインタビュー記事が掲載され、興味深くくりかえし読ませてもらいました。

DSC_4191 (002)y.jpg


記事は2月24日に配信されたものです。

短いながらもこのインタビュー記事から両県知事の課題認識が明確にわかります。

村井宮城県知事

・課題に優先順位をつける
・課題解決へのアプローチを概況を分析して明確化する⇒県民に対して問題の共有化を図る
・重要な課題である経済対策についてはリアルな数値をあげて復興の足取りを明示しつつ、これからの課題について絞る

対して
達増岩手県知事

・課題をあげるより先に根拠のない自画自賛から入る⇒ここでも抽象的な希望という語彙を使う
・課題をあげるも県レベルのものではない枝葉的なもの
・重要な課題である経済対策については楽観・希望的なもので、県が取るべき大局的な視点による施策展開策は示されず

自信のない人ほど自画自賛を繰り返すという言葉がありますが、それの典型的な例ではないでしょうか。

両県知事の課題認識の差があまりに大きく唖然としてしまいます。

また、宮城県は畜産業に対しても近年主催会場になった全共を契機として集中的・戦略的に資本を投入しています。産業振興に対するダイナミズムにも差があり、これでは本県は宮城県とは周回遅れに近い格差を生じることとなります。

先の代表質問においても県政に対する知事の情熱を感じ取ることはできませんでした。その詳細については明日解説します。
posted by 飯沢ただし at 22:37| 岩手 ☀| Comment(0) | My Diary  【ふつうの日記】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月24日

中共包囲網が築けるか?

米、同盟国と供給網整備 半導体・EV電池で中国に対抗
【 2021/2/24 2:00 (2021/2/24 5:37更新)日本経済新聞 電子版】


バイデン大統領は供給網の国家戦略をつくるよう命じる大統領令に署名する。日本経済新聞が入手した原案によると、半導体のほか、電気自動車(EV)用の電池、レアアース(希土類)、医療品を中心に、供給網の強化策づくりに乗り出す。

大統領令は「同盟国との協力が強靱(きょうじん)な供給網につながる」と指摘。敵対国の制裁や災害など有事に影響を受けにくい体制を築くよう命じる見通しだ。半導体は友好関係にある台湾をはじめ、日本や韓国と連携するとみられる。レアアースでは有力企業を持つオーストラリアなど、アジア各国・地域との協力を視野に入れる。

年明けから表面化した半導体不足は米自動車メーカーなどを直撃し、供給網の見直しは、その意味でも急務だ。ボストン・コンサルティング・グループによると、工場立地別の2020年の生産能力シェアは米国が12%。世界最大の22%を占める台湾に増産を求めたが、フル稼働中だ。短期的には打つ手が乏しい。

中国の半導体の生産能力は30年に24%と世界最大になる可能性がある。供給網で中国に依存すれば安全保障上の懸念が生じ、貿易規制を通じて圧力をかけられる恐れがある。中国は過去、尖閣諸島を巡り対立した日本へのレアアース輸出を規制したことがある。

実際、米国はレアアースの約80%を中国から輸入している。医療品についても最大9割を対中輸入に頼っており、予断は許さない。

特に半導体の有力メーカーは世界でも限られ、米国と歩調を合わせるかは企業の判断による。米国と足並みをそろえるには各国政府の理解と協力も不可欠だ。新たな供給網構築の実現には今後、多くの時間を要する可能性も高い。



トランプ前大統領は中共と正面切って戦いを挑んだが、バイデン大統領は喧嘩は仲間を集めてからという手法のようだ。中共も他国などへ切崩しを図るだろうから複数国の外交を巻き込んだ静かな戦いにシフトした模様だ。特にサムソン電子を有する韓国はアメリカに対してどのように向くのか試されることになる。文政権は軍事同盟に関してもトランプ大統領以上の圧力をかけられており、今度こそ曖昧な態度では逃げられまい。

本県の半導体メーカーも設備投資の意向を示しており、半導体生産は上げ潮ムードだが、このような政治的な連携まで発展していくと有力な台湾企業との兼ね合いもあり行き先はさらに不透明になったのではないか。

いずれアメリカの対中国の姿勢はトランプ政権時より強化されており、ILCについてもいい方向に流れるように期待したい。
posted by 飯沢ただし at 10:50| 岩手 ☁| Comment(0) | My Diary  【ふつうの日記】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月22日

ついに小岩井も・・・

DSC_4174 (002)x.jpg


今年の3月末をもって岩手を代表する小岩井乳業も牛乳瓶を使用した飲用製品を止めるとのお知らせが販売店からすでにされています。牛乳といえば瓶で育ってきた自分にとってはとても残念な気持ちです。

IMG_1234 (002).JPG


瓶は空瓶を回収しなければならないし、洗浄にも手間がかかる。少子化の影響、流通が量販店を中心に流れが変化、宅配業者の後継者不足などの問題等が複雑に絡みあって小岩井乳業社も決断をされたのだと思います。

地元の不二家乳業社でもすでに中止をしていますし、中小メーカーほど中止に至っているケースが多いのではと感じます。機械の更新時などのタイミングが決断時のようです。

小岩井のまきば瓶は現在は200ml瓶になっていますが、昔は細身の180mlの専用瓶で通称まきびん(呼んでいるのは弊社だけかもしれませんが(・_・;))(かつて弊社では小岩井乳業の宅配業者への配達業務をしていたことがあり、私もたまにその業務をやりました)と呼ばれていました。まきば牛乳はクリームが入ってある加工乳で普通の牛乳より脂肪分が高く値段もちょっとお高めです。今では健康志向が高まりかつての需要が伸びていないのが現状のようです。

清涼飲用も瓶から缶そしてペットボトルと容器は変化していますが、やはり瓶は風味を保持しますので、牛乳も紙パックと瓶とでは味が違います(と私は強く信じている)。かつては牛乳瓶がカチャカチャならせて自転車で配達していた牛乳屋さんもほとんどなくなってしまいました。時代の流れといってはそれまでですが、何か寂しいものを感じます。
posted by 飯沢ただし at 19:11| 岩手 ☁| Comment(0) | Various Goods 【気になる品】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月21日

蘇る20代の頃の記憶

先日、倉庫で探し物をしていたら書類キャビネットの中に一つの書類が出てきた😞

三井倉庫時代に担当していた本船のストウェージプランだ。船会社のスーパーカーゴが書いたプランを自分が独自に修正して書いたプランだ。プランには荷積みする貨物を積んだ艀(はしけ)の船名も添えて書いてある。このプランを持っていたのも忘れていた。

そのプランの本船は IBN AL ATHEER 私が担当した船会社であるUASCのKクラスという船型の本船だ。Kクラスの本船は全部で30隻ほどあったと記憶している。

ibn al atheer.jpg

【神戸港で荷役中の本船IBN AL ATHEER 大型デリック、シュタルケンが稼働中】


プラン作成の日付は1987年の8月となっている。実はこの頃からこの在来船Kクラスが活躍してきた中東向けのプラント輸出は陰りが出はじめて、貨物船はまもなくフルコンテナ船へと移行していく。まさに私が担当した4年間はKクラス本船にとっても最後の頃の航海だったと思う。

あれから40年余の時が流れ、港に関わる仕事も大きく変容した。上の写真にある艀(はしけ)業などは今でもなくなっているだろう。

人生の振り返るのにはまだ早いが、この頃、朝に乗船して組のウィンチマンが一斉にクレーンのスイッチを入れるキューンという独特な金属音は今だに覚えている。その音が仕事の始まりのサインであり、乗船している大勢の仕事人の活気がよみがえってくる。皆な若くて熱気があった。この船会社の仕事は気が抜けなかったが、緊張の中で集中力が研ぎ澄まされ、多くの人たちから多くのものを与えてもらい自信を得た。現在までの私の仕事に対する姿勢の基礎となっていることは間違いない。

al gurainiahx .jpg


最近ではネット社会の進展のおかげでKクラス導入以前の本船の画像も見ることができる。今ではこの本船で働いた人たちも少なくなっている。近いうちに関係者とゆっくりと話ができる日が機会があることを心から願いたい。

いずれにしてもかつての熱気が懐かしい。

posted by 飯沢ただし at 21:24| 岩手 ☁| Comment(0) | Good Old Vessels【懐かしの船】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月20日

大阪なおみ二度目の全豪オープンを制す

DSC_4169 (002)x.jpg


大坂なおみ選手が二度目の全豪オープンを制しました。快挙です。

今大会は決勝戦以外は断片的にしか見ていませんが、精神的にもタフになり自分のプレースタイルに自信を持った余裕さえ感じられました。

準決勝のセレナ戦はテニス界のバトンタッチを感じさせる完勝でした。今日の決勝は準決勝に比べるとプレーの精度が落ちましたが、これまで大きな試合で決勝戦を戦ってきた経験値で相手を封じ込めました。

大阪選手は昨年のUSオープンにおいて自ら先頭に立って人種差別にも立ち向かうなど、社会活動にも熱心なアスリートです。

この調子でまだ制したことのないタイトル、全仏やウインブルドン大会でも活躍を期待されます。まだまだ23歳の若さですからもっともっと大きく成長してほしいと思います。
posted by 飯沢ただし at 23:54| 岩手 ☔| Comment(0) | My Favorites 【お気に入り】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月19日

ILCの最新動向

本会議終了後に県議会ILC建設実現議員連盟によるILC講演会が開かれました。現在ILC国際推進チーム(IDT)WG1メンバーでもある東京大学素粒子物理国際研究センター 特任教授の山下 了先生のリモートによる講演会でした。

DSC_4158 (002)x.jpg


上の写真はわかりづらいですが、左から右へと国際研究施設をホストする意義にについて図解しています。

「通常の学術計画」は大学や研究機関が研究者の範囲内で行うもので学術的価値を追求していくもの

「参加パートナー型」はITERや国際宇宙ステーションなどの国際プロジェックトにパ−トナー国として参加する形態で学術的価値の上に先端技術や社会利用などの付加価値がつくもの

「国際研究施設のホスト国」になるとさらに経済安全保障などの大きな効果を我が国に及ぼすもの

この図は、ILCを文部科学省のロードマップ登録から撤退したのかの意味に明解に示しています。要は「通常の学術計画」の域をはるかに超えているものだということです。日本学術会議が示したILCは時期早尚との結果を念仏的に引用して繰り返すことが散見されますが、それはもはや的外れになっているということです。

山下先生からは具体的な今後のスケジュールについても解説頂きました。

・IDTはすでに準備研究所の設立に向けて詳細検討を開始
  👇
・国際会議LCWS2021(3月15〜18日)にて議論される準備研究所について正式に提案
  👇
・2021年6月に発表される予定の政府の骨太の方針を注視しつつ、2022年度の準備研究所設立の初年度予算概算要求  👇
・予算化されれば2021年度3月から本格的に準備研究所の開始の運び
  👇
準備研究所は4年間で技術・制度・設計・環境アセス準備等の検討
  👇
・2026年から建設開始(約10年を想定)

直近では青色で示した今年8月時の政府への予算概算要求が認められるかどうかが注目点になります。


地元としてこの間協力できることは何かを私が山下先生に質問したところ、やはり地元への科学的な正しい理解を広めること、特にメディアへの働きかけについて強化することの示唆を頂きました。

いよいよ決定までの最終段階に入りました。実現まで頑張っていきましょう。
posted by 飯沢ただし at 23:33| 岩手 ☁| Comment(0) | ILC 【東北から世界に発信!】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月18日

知事の所信表明演説

2月定例県議会が開会しました。

2月議会は次年度の予算を審議する議会であることから知事と教育長が開会日初日に所信表明演説をすることが慣例となっています。

DSC_4165 (002)xy.jpg


【岩手日報朝刊4面 2021.2.18】


毎回、岩手日報社からは知事演説のコメントを求められるのですが、紙面のコメントに書ききれないほど例年になく中身の薄い内容でした。毎年毎年自画自賛を述べ、本県が直面している将来的課題に関しては抽象的な方向性のみで具体的な手立ては示さず。人口減問題は完全にスルーです。毎年同じパターンの繰り返しです。

民間会社に置き換えるなら、社長の中期経営戦略を示さず部下にお任せスタイルです。これは放漫経営に等しいことです。

将来のために今この時点でどうしてもやらなければならない、リスクを背負ってでもやり遂げる遂げるといった知事の覚悟など今まで聞いたことがありません。人材育成、産業振興(一次産業)など今から種をまかねばならないことは誰もが分かっています。しかし、毎年毎年、部下が用意した短期的対応を主にした事業名を言い並べ、締めは幸福、希望といった空想的観念的な話で結びとする。このままでは化学変化など起こりません。

思い起こせば先の選挙で県民計画をマニフェストに置き換えるという手抜きがこうした状況を生み出しているだと思います。

こういう会社が民間だとしたら将来どういう状態になるかは言わずもがなです。県の職員が必死に支えているから何とか体裁を保っているようなもの。しかしながら株主たる県民にはこうした危機感がなかなか実感として伝わらないところに私の忸怩たる思いが年々重なっていきます。

多選の弊害は確実に表れています。
posted by 飯沢ただし at 22:46| 岩手 ☁| Comment(0) | My Diary  【ふつうの日記】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月15日

競馬組合に意見提言

少し時間が経過しましたが、先の水沢・盛岡両競馬場関係者との意見交換会を経て、私が会長を務めている岩手競馬振興議員クラブで岩手県競馬組合に対して岩手競馬の振興に向けた要望を2月8日(月)に行いました。

DSC_4131 (002)x.jpg


この提言書を渡す機会に毎年多くのメディアが関心を寄せて頂いていることはありがたいことです。今年もテレビ岩手社が取材をしてくれましたし、地元紙でも岩手日報社、岩手日日社が取り上げてくれました。

DSC_4151 (002)x.jpg


DSC_4150 (002)x.jpg


競馬事業の摩訶不思議さは、東日本大震災の時もこのコロナ禍の時も社会情勢が厳しい折には売り上げ増は期待できないと考えるところなのですが、逆の結果が出ているところです。他の主催者でも高知競馬では一日の売上10億円超えで当競馬場のレコードを記録したほどです。

この結果は間違いなくネット販売が右肩上がりに好調なことが要因ですが、こんな調子のいい日は長く続くわけはありません。過去にも岩手競馬は売上最高年次に過大な設備投資を行い、結果存廃問題にまで発展した苦い苦い経験があります。

こうした時ほど初心を忘れず、綿密な経営戦略を練り、将来に備えていかねばなりません。

今回の提言書にはIR法によりカジノ解禁になった折の影響についても言及致しました。関係者も喉元過ぎればなんとやらではなく、ひたすら地道にファンが喜ぶ強い馬づくり、環境整備に専心してほしいと思います。
posted by 飯沢ただし at 22:44| 岩手 ☔| Comment(0) | My Diary  【ふつうの日記】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月14日

令和3年度一般会計予算

来年度の当初予算案が公表された。議会には正式に17日(水)の本会議で提案される。

主な特徴は

1)総額は8150憶円で5年連続1兆円割れ、震災以来以降の予算編成で最小規模

2)震災対応は約667憶円で6年連続規模縮小

3)新型コロナウイルス感染症対策として959憶円を措置

4)通常分はコロナ対策を含めないと6478憶円、前年比約196億円の減

震災復興のハード事業がほぼ終了し、復興関係は大幅減、コロナ対策で大幅増。しかし、通常分は県税などの自主財源歳入不足で大幅減という中身である。

予算案の命名は「命を守る幸福希望予算」となったそうだが、増分は国のコロナ対策予算で膨れ上がっただけで県が描く幸福や希望とはどこに力点と事業の集中が図れているのかわからない予算像となっている。

実際、予算を編成するに当たっては大変な苦労をされているのは私も重々承知していて、編成過程で各部局にマイナスシーリングをかけている時点で結果は見えていた。お金がない。されど何としても編成せねばならない。当局の悩みはよく理解できる。

しかしだ。事業の選択と集中と片方で言いながら、将来を見越した新しい生活様式に挑戦するものや、次世代の産業振興や人材育成に該当する目新しい予算の措置は見当たらない。これは偏に知事のセンスと決断の問題である。知事査定とは下から上がったものを是認するだけのものなのかとさえ思う。

現知事は東日本大震災、コロナ感染症の対応にかなりの仕事量を割かれてきたが、同時に努力しなくても国からお金は措置されてきた事実があったことも見逃してはならない。幸福や希望など耳触りのいい言葉をよく発するが、ほとんど本県独自の将来構想に深く関わったものはないのではないかと思う。

震災復興10年を迎えた成果や県の将来に基づいた議論を今議会は展開していきたいと思う。
posted by 飯沢ただし at 22:58| 岩手 ☁| Comment(0) | My Diary  【ふつうの日記】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月13日

大雪被害の県単補助案が固まる

12月中旬から先月にかけて県南地方を中心に大雪による被害を受けた農業者に支援する補助案が固まった。

先の通常国会の予算委員会で菅首相が国からの支援策を講じることを明言していたが、県も追随して支援することとなった。

【大雪による被災農業者等 への 支援策 の概要】

(1) 施設等の復旧・営農再開への支援
@ 概要
大雪被害を受けた農業者 等 の経営安定を図るため、農産物 等 の生産に必要な施設 の再建や 、 パイプハウス の被災により不足が懸念される水稲苗の確保等を支援

A 具体的な支援内容
パイプハウスなどの施設の再建、修繕、撤去等
イ 農業用機械の再取得、修繕
1) ア 、 イの 補助率 :国 3/30 15 /30 、県 7/30 以内 、 市町村 7/30 以内計 最大 23/30 (77%)

2)国事業を活用できない農業者への補助:県 7/30 以内、市町村 7/30 以内

ウ 育苗用パイプハウスの被災により不足が懸念される水稲苗を広域で融通するための輸送に要する経費
補助率 :県 1/3 、市町村 1/3 (別途、事業実施主体へ国から助成あり)

B 2月補正予算案計上予定額 16 億6 千万円


認定農業者や集落営農組織への対象が、受益農家が3戸以上という条件がつくが自力で再建する場合はのメニューが備えられた。

今回の緊急的な補助金対応に関しては国の判断が早かったことは有難いことであった。最大77%、4分の3以上の補助をもらえるのは農業者にとっては朗報だ。県の補助枠に関しても頑張ったと思う。議決は3月上旬になるが、議決後の速やかな執行が求められる。市町村や農業団体との連携が試される。


この間、知人のハウス施工者と面談したが、材料の調達が2月下旬からが最速。さらに主な施工業者は4社ほどしかなく優先順位をつけて作業に入るにしても、作業全体をこなすのに3カ月以上はゆうにはかかるのではないかという見立てであった。こうした点についてもしっかり配慮していかねばならない。
posted by 飯沢ただし at 22:16| 岩手 ☀| Comment(0) | My Diary  【ふつうの日記】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年02月11日

口は災いの元

東京五輪組織委の森会長、辞任へ 女性蔑視発言問題で
【BBC 電子版 2021/2/11】


東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会の会長で元首相の森喜朗氏が11日までに、組織委会長を辞任する意向を固めた。女性について「不適切」と本人も認めた発言をめぐり国内外で批判されたことを受け、12日にも組織委の緊急会合で発表する見通し。

森会長は今月3日の日本オリンピック委員会(JOC)臨時評議員会で、「女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかります」などと発言した。

これが国内外で厳しく批判されたため、4日の記者会見で謝罪し、発言を撤回したが、辞任は否定していた。

しかしその後、辞任要求の圧力は高まり続け、11日の時点で辞意表明の意向と報道された。報道によると、後任を初代Jリーグチェアマンの川淵三郎氏に打診し、川淵氏も引き受ける意向を示したという。


森氏にしてみればの発言の一部分を切り取られて、嵌められた気分ではなかろうかと思うが、あまりに時流に逆流した発言は叩かれても致し方ない。最終的に辞めざるをえなくなったのは放映権を持つアメリカのテレビ局の辞任要求が引き金になったのではと報道されているが、メディアに大きく叩かれる前に心から謝罪すればこういうことにはならなかったかもしれない。

心に思ったことをついつい言葉にしてしまうのは森氏が総理をしているときからも例があった訳で、十分に気をつけるべきだった。といったところで周囲の諫言を聞き入れるような人でもなかろうし、言う人もいなからろう。心のどこかに自分は総理大臣までやったという自負もあったろう。しかし政治家としてのキャリアはこの際関係ないので、五輪開催自体が危ぶまれているときに責任ある立場の発言としては脇が甘すぎた。

全世界的なコロナ禍によって五輪開催の瀬戸際にある中で、こうした発言は開催の是非にも綾が付いたとも言え、さらに我が国の男女共同参画の後進ぶりをも世界に露呈させてしまった。東京五輪の開催はかなり困難な状況になったと言わざるをえない。


口は災いの元。他山の石として自分も戒めたい。
posted by 飯沢ただし at 23:40| 岩手 ☀| Comment(0) | My Diary  【ふつうの日記】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする