昨日本県のコロナ感染確認者は昨日6人一気に増えて19人となりました。
そして本日その6人は同じ空間で感染に至ったと推定され、県内初のクラスター発生とみられるとの県の見解が示されました。
県内初の発生でさらに県民の動揺が広がるのではと思います。
感染者が増えてくるとPCR検査をもっと増やせという議論がよく耳にしますが、決してそうした単純なものではなさそうです。検査体制の強化は必要なのは疑いのないところですが実は量よりも質をもっと充実させていかなければなりません。
8月1日の私の書いた記事で、いつでもどこでも誰でも 簡単に検査できる方法をとしましたが、私の認識が浅いことが判明しました。
世田谷区の保坂区長が、「誰ででも、いつでも、何度でもPCR検査が受けれる」と区独自の財政支出も覚悟したいわゆる「世田谷モデル」をぶち上げてメディアの注目を一時浴びたようですが、最近になって区長の検査数に関する基礎的根拠の認識が甘かったことが指摘をされ、果たして実現するかどうか不明な状況のようです。世田谷モデルに学べと県議会で聞いたことがありますが実現はとうてい無理でしょう。
私たちが忘れてはならないのはPCR検査は防疫学見地からクラスターを防ぐために行うのが主たる目的であって、病気でない人を正しく病気でないと診断する特異度を調べるものではないということです。
さらに、医師が必要と判断して検査をした集団は一般市民の約100倍にの有病率になる(心配というだけでPCR検査を受診する一般市民が陽性となる有病率は大きく見積もっても0.1%)という識者の指摘があります。それをみればいかにやたらにパイを増やすことの効率の悪さと医師が判断した場合の確立の高さが理解できます。
以前にも書きましたが、県では二次医療圏毎に地元医師会の協力を得て発熱外来を設置して、受診者のたらい回しは防ぐ体制を整備しましたが、これから間違いなく増える感染者に対して量より質の検査体制充実と感染者に対する医療機関の受け入れ体制の整備はさらに充実させていくことが不可欠です。