【岩手日報6月27日朝刊一面トップ】
KEKのHPを確認してみたがまだアップされていないようなので直接に詳細は把握できていなが、報道によれば8月に国際推進チームを発足し、準備研究所を経て順調なら5年後には正規の研究所設立と建設着手を見込むという内容である。運用開始は2035年頃としている。
先日の次期欧州戦略がCLICと称される欧州で設置を予定している直線加速器に言及せず、直線加速器がILC一本になったのも想定日程が早期にリリースされた要因となっているだろう。
研究者レベルではKEKを中心にこれから準備が加速していくことが予想される。しかし、最終的に政府が国際プロジェクトを受け入れることを正式決定しなければ動いていかない。ILCに関わる研究者の方々にはこうした準備を着実に行っているとに敬意を表するが、依然として油断はできない状況にあることは変わらない。
欧州会議の結果を受けた文部科学大臣のコメントは慎重姿勢を崩さず、あまつさえ候補地は北上高地に決定したわけではないとまで発言しているのは気がかりではあるが、前に進めなくてはいけない。
一方、推進チームが発足すればより具体的な設計にも踏み込んでいくだろうし、地域の人たちへの理解を進めるのには大いに役立つことが予想される。いずれにせよ県にはコロナ終息をにらんだ地域振興を含めた具体的な振興ビジョンのリバイスが早期に必要になる。しっかり働きかけていきたい。