基調講演は、株式会社ライフブリッジ代表取締役の櫻井亮太郎氏による「広域連携によるインバウンド観光の促進」について。
櫻井氏は観光DMOと直接関わっている方ですので生のデータによる東北インバウンドの可能性と方向性について的確な示唆を与えてくれました。
私が参加した分科会では「地域資源を活かした地方創生」について各道県から事例発表がありました。
各県とも人口減少社会を見据えて戦略的な取り組みをされていました。
【秋田県の中山間地支援の具体策】
特に質問が集中した青森県は、何を軸にこれから進もうとしているかプレゼン資料を見ただけでも伝わってきます。
県とヤマト運輸が構築した青森県独自の新たな流通サービス「A!Premium」は目を引きました。
これは県が財政負担をしてまで物販のリードタイムを短縮させて競争力をつけるというもの。翌日午前中に到着するサービスエリアを西日本まで拡大可能にしたサービスです。青森県の物流距離の弱点を企画で補うといった試みはすばらしい着眼と行動力と感心しました。さすが物販を生命線とした青森県の覚悟がビンビン伝わります。
さて、肝心の本県の発表内容ですが、「ラグビーワールドカップ2019岩手・釜石開催について」でありましたが、将来の課題認識が他県と比べて明らかに薄い内容でプレゼン資料も貧弱。誰に見せよう(魅せよう)としているのかといった内容でした。3年前のブログにも同様の指摘をしましたが、何の改善もされていません。その証拠に本県への質問はゼロ・・・
かつては東北の中でも新しい試みをしてきた本県の姿はどこにいってしまったのでしょうか。
基本的な資料作成の基本、主体と客体から正していかないと・・・このままでは地域間競争にどんどん取り残されていってしまいます。岩手県にそういった危機感は残念ながら感じられません。