今回検出されたのは盛岡厩舎所属の競走馬で11月にJRAから転厩してきたばかりの2歳馬。転厩時の検査では陰性でしたが、12月17日の競争後の検査で陽性反応が出たという報告でした。

今期だけで5頭もの薬物違反が出たのは由々しき事態であり、この間競馬組合議会においても防止策や原因追及に関して厳しい指摘がありましたが、連続して起きたことは原因はどうあれ結果責任ですから競馬組合の責任は免れません。岩手県競馬組合の信用を落とした責任はしかるべき人が負うべきです。
今日の懇談会後にメディアのふら下がり取材に応じましたが、2頭目が検出された時点で組合が積極的かつ強固に原因究明に関して遮二無二の姿勢と行動を起こしていれば、こうした連続事案にまでなることはなかったと思います。要は現場とのコミニケーション不足に起因していると私は断じます。上からの管理には限界がある、現場から原因を炙り出すような仕組みを作れ!と私は以前に競馬議会で提言しましたが結局新たな展開はありませんでした。
このことが行政が競馬を運営管理をする限界を象徴しています。
2〜3年で県の定期人事に呼応して競馬組合の幹部人事も異動してしまいます。将来に責任持てない人に何を言っても無駄という現場の雰囲気を私は強く感じます。組織というのは互いの信頼関係がなければ機能しません。
さりとて、自治体の構成団体主催による競馬しか現法では認められていないので、法律内で工夫していくしか道はありません。今日の懇談会でも意見しましたがこの際、機構とも見直す時期にきているのだということです。問題が深刻にしているのは現管理者である達増知事からは競馬に対する愛も情熱も感じたことは私は一度もなく、今回の事案に対しても全く矢面に立っていません。こういう危機だからこそ前面に立って問題解決に当たるべきです。
さて、今回の事案により事件像、首謀者像が明らかになったのではないでしょうか。よほど岩手競馬の内情に精通した者でなければ薬物の投与は不可能です。内部関係者となればとても残念なことですが、組合は一日も早く県警と協力して法的な措置を含めて断固とした手段に打って出て、犯人を捕まえることが最優先課題と考えます。大きなレース前を狙って4度も薬物を投与するとはよほど根性が曲がった人間です。