昨日は競馬議会もあり、慌ただしい日でした。
岩手競馬の出走馬から短期間に2度禁止薬物が検出された問題を受けて臨時議会が開催されたものです。
再発防止のために総額1億円を増額する補正予算が提案され、全会一致で可決をみたものの競馬組合に対する議会の意見は私を含め厳しいものが相次ぎました。
会議の冒頭に達増知事から陳謝があったのも異例。この問題がそれほど深刻な問題であることを物語っています。
というのも今回は監督官庁である農林水産省から組合はこってり絞られてきたようで、緊急的に目に見える対策を要求されたようです。
再発防止策として新たに予算化された内訳は、監視カメラ148台や警備員の増員等の監視強化の費用や競馬組合所属の全頭検査費用、そして近く競馬事業に精通した第三者らによる再発防止対策チームの報償費・旅費などとなっています。
私は質問の中で「今回の再発防止対策はハード事業が主で上からの管理が主体的に映る。競馬の現場関係者、特に厩舎関係者が絶対に禁止薬物を出さないという意識啓発を促すような内部の自主的な管理体制が熟すようなソフト対策を管理者らが一緒に汗をかいて実行しなければ片手落ちである。」と提案をしました。
達増管理者は質疑の中で「○○を指示した。あってはならない。」などという答弁基調で完全に上から目線。自ら主体的に動くような気配などなし。そして極めつけは「今回は『戦い』である。負けてはならない。」との発言には思わず隣の席の工藤勝子県議と目を見合わて「一体何を考えているんだ???誰と戦う気???」と二人で同時につぶやいてしまいました。リーダーシップはこういう危機の時にこそ発揮されるもの。トップがこのような認識では解決などおぼつかないと感じました。
競馬組合では存廃問題さなかに優秀なプロパー職員が去り、泥をかぶっても成すべきものをなすといったリーダー的人材や管理部門と運営部門に汗をかく現場をよく知り競馬を愛する人材も枯渇していると聞き及んでおります。以前から私も指摘をしている上部管理職員が県人事に従って2、3年で交代していては腰の据わった内部改革や責任あるビジョンも描けるはずもありません。ネット販売が堅調で売り上げを伸ばしているものの現場を支える厩務員の確保などの人材育成策などにお金が回っていないことも関係者が一枚岩になれない要因と私なりに分析しています。
今回の問題は再発防止の弥縫策だけにとどまっては絶対にいけません。抜本的な改革をする機会ととらえるべきです。