外国人就労拡大「準備作業速やかに」 閣僚会議で首相
(日本経済新聞 電子版 2018/7/24 11:16)
政府は24日午前、外国人労働者の受け入れ基準や支援のあり方を検討する関係閣僚会議の初会合を首相官邸で開いた。安倍晋三首相は新たな在留資格の創設について「即戦力となる外国人受け入れは急務だ。2019年4月をめざし、準備作業を速やかに進めてほしい」と述べた。法案の早期提出や業種の選定を含む受け入れ方針の策定を関係閣僚に指示した。
外国人労働者の新たな就労資格は人手不足が深刻な分野に限り、最長5年の単純労働を含む職場での就労を認める内容だ。閣僚会議では今後、受け入れ業界などを定める基本方針や環境整備の具体策を盛る「外国人材の受け入れ・共生のための総合的対応策(仮称)」をつくる。
受け入れ業界は建設、農業、介護、造船、宿泊の5分野が中心だ。このほかにも技能実習の優良修了者らについては、金属プレスや鋳造など一部の製造業や非製造業の外食産業、漁業などでも受け入れを検討する。今後、人手不足の状況を考慮し、詳細な案を詰める。
新資格取得には専門分野での一定の技能と日本語能力があることが必要だ。各業界を所管する省庁は民間団体とも協力し、技能や日本語能力の試験を作成する。3年の技能実習修了者は試験を免除する。
総合対策は一定の技能を持つ外国人材に来てもらいやすくするため、日本に入国前の外国人の日本語教育に力を入れる。入国後は日本経済を支える働き手となる外国人が社会に溶け込めるよう、地域住民が外国人労働者と交流したり、出身国の文化を学んだりする機会も設ける。
外国人労働者の増加に伴い、在留管理の制度も見直す。就労先の企業や自治体などと連携し、国内で働く外国人の在留資格や雇用の状況を把握できるようにする。マイナンバーの活用なども検討する。不法滞在者の取り締まりも強化する。法務省は新制度に向け、組織体制を拡充する。
人手不足が深刻な分野に限りってかなり曖昧な限定である。
外国人労働者を入れられる業界はまだいい。例えば運送業界は社会的責任を前面に押し出され、外交人労働者を受け入れることは許されていない。それに働き方改革で拘束時間や残業時間の規制も厳しくなる。大企業への人材の寡占化が進み中小企業は干上がるのは目に見えている。このような不均衡な法律の規制では納得がいかない。
こんな安直な考え方の外国人労働者の受け入れの仕方では必ずどこかに社会の歪が出てくる。
9月定例会では実態を調査して意見書として国に提出出来るように備えたい。