今日のタックルを仕掛けた側の選手の記者会見。
ネットのオンデマンドで見たが、閉塞感に満ちたチーム内部の状況を赤裸々に知り、とても気が重くなった。
コーチから相手QBを潰せと何度も念押しまでされている。大学側から説明されているコーチと選手との意識の乖離とは思えない。
定期戦など無くなってもいい、怪我したら秋にはこちらが有利などという発言はスポーツを指導する立場にある人とは思えない。
状況が明らかになってきて、そこまでするのかという暗澹たる気持ちにさせられた。監督やコーチは問題解決の事後対策も何も考えていない、相手に対して謝罪はまだしなくてもいいなど監督の体面保持しか見えてこない。何ということだ。
勝利至上主義の歪みに起因するのであろうか、肝心の社会と人間の関わりという根幹に係る大事なことが指導者に欠落してしまっている。そもそもスポーツには人としての尊厳を教えてもらえる有効な手段でもあるのに。最後にこの選手はもうアメリカンフットボールには関わりたくないと話している。何と残念なことだ。
警察への被害届や訴訟まで事がすでに及ぼうとしている。物事がエスカレートして終息が見えてこない。先に記したように起因者となった大学の問題に留めることなく、総合的に大学スポーツの意義をあらゆる関係者が熟議し、二度とこのような過ちが繰り返されないようにしていかねばならないと思う。