2018年02月10日

OIST(沖縄科学技術大学院大学)を視察調査B

OISTの立地自治体である恩納村(おんなそん)を訪問しました。

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最大の特徴はメインキャンパス(約629千u 平成23年11月1日〜平成34年8月31日)と臨床実験施設(約7千u 平成27年2月13日〜平成34年8月31日)の土地を恩納村有地と無償使用賃借契約を結んだこと。

期限付きではあるが無償提供というオファーが恩納村への誘致実現に寄与しました。

開学後は確実に村県民税、固定資産税、観光施設への波及効果、大学関連国際会議に伴う効果は年々増加しています。

さて、これからが質疑応答の中で抽出された課題

🏠周辺整備について
県を中心に事業計画が進んできたが、計画されている商業・サービス施設、住宅整備等の課題が積み残しである。学生や研究者の殆どがキャンパス内施設でほぼ完結されている状態で村に対して二次的経済波及効果が生まれていない。職員の約500人は村外からの通勤である。これからは県、恩納村、うるま市、OIST等で構成されている「沖縄科学技術大学院周辺整備実施検討委員会」での取り組み加速化が求められている。

🏥学校・病院などの公共インフラ整備について
県の救急センターは周辺最大規模のうるま市にあるが、利便性が高いとは言えない。キャンパス内に診療所があったが今は看護師のみが配置されている。研究者の子弟24か国からにのぼるが公立の小学校に登校している。語学対応を含めた英語教師2名は恩納村が単費で配置している。

ここで結論づけてみると
内閣府主導の学校であるから国からの影響が大きい。したがって学内の課題については課題解決のスピードは速いという利点はあるが、周辺環境整備やソフト対策については直接的な財政支援がない。
よってILCのメインキャンパス周辺については国や県との事業区分や負担割合を綿密に事前に割り付けるように詰めなくてはならないということ。誘致実現すればすべてバラ色というのは大きな間違いにつながる。

やはり私が指摘をしてきたように一次産業との産業連携や社会資本の整備に関しては助走期間にしっかりと計画段階から煮詰めておくことが肝要であるということです。

今回の視察によって得られた成果は大きいものがありました。成果があがるよう入念に準備を進めるように活動してまいります。
posted by 飯沢ただし at 23:34| 岩手 ☁| Comment(0) | My Inspection 【視察日記】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする