去る12月19日(火)から22日(木)まで県議会出資法人等調査特別委員会で神戸市、京都市等関西方面へ視察してきました。
視察先は4ヶ所ありましたが、今回の一番の収穫は「けいはんな学研都市」
けいはんな学研都市は1987年の関西文化学術研究都市促進法の施行を経て、京都・大阪・奈良の3府県にまたがる京阪奈丘陵において、国家プロジェクトとして都市建設がはじまりました。現在では立地施設数が130を超え、産学官連携による多くの成果が生まれています。
30年を超える歴史がありますが、決して順風満帆ではなく企業の誘致が思うようにいかない時期もあったようです。現在は国会図書館関西館まで立地するほど充実しています。
丘陵地帯のゾーニングが明確に計画されていて、企業立地ゾーン、住居ゾーンの区分はもちろんですが商業ゾーンは巧みに配置されている様子が見てとれました。ゾーニングのコンセプトが環境と調和した都市機能の発揮ということで、つくば学研都市のような人工的な雰囲気は感じられません。80年代の構想にしては画期的です。
この視察はILC誘致実現に関係したゾーニングに大きな参考になります。ILCの場合はさらに広範囲に住居地域が点在すると思いますが、大事なのはやはり基本構想です。東経連が現在中心となってこの点の作業をしていると聞き及んでいますが、国家プロジェクト⇒科学技術特別特区の動きを見据えた大胆な構想は来年あたりには知らしめるべきでありましょう。
80年代では東北地方はまだまだ人材を中央へ送り込み、居残った人たちで一次産業中心に生計を立てなさいという状況でしたが、2020年代からはいよいよ主役の場へと駆け上がる時期が到来です。そのためにもこれからの正念場を乗り切らねば・・です。