これまで竜王のタイトルをあと一つまでとれば永世竜王となる資格を得るに迫っていたが、もう少しのところで渡辺明竜王に二回跳ね返されてきた。竜王戦はトーナメント制だけに竜王戦の挑戦者になるだけでも並大抵のことではない。
7冠すべて永世タイトル獲得は前人未到の大記録である。そしてタイトル戦100勝にも大手をかけた。
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【昇り竜時代の10代の羽生善治氏。平成元年のNHK杯で大山、加藤一二三、谷川、中原と名人タイトル経験保持者を撃破し優勝した頃】
羽生善治という棋士は本当に粘り強く諦めることを知らない。7冠達成のコメントでも将棋について極めたという感じはしないというほど将棋に対する姿勢が実に真摯である。決して勝負に焦ることなく最善手を考えることを最優先する。欲に溺れる凡人とは違う。
故にときに大逆転のドラマが生まれるのも羽生の将棋でもある。
特に10年前のNHK杯の当時中川大輔七段との熱戦&大逆転劇は有名で、解説した加藤一二三氏をしてNHK杯史上最高の逆転劇と言わしめた。
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その中川大輔八段が今年の10月に私が相談役を務める一関ごきげん支部の大会にゲストとして参加を頂いた。青いTシャツは同級生でもある横田努会長。
羽生さんといえば寝癖がトレードマーク。私も寝癖王であるが、それ以外は共通点はない。
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勝負の世界に長い間いると時にはスランプに陥りマイナススパイラルから抜け出せないものだが、羽生7冠は常に探究心を持ち前進しているところが素晴らしい。最近精彩を欠いている森内九段も奮起してほしい。
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子どものころから非凡な才能を持ちづつけているが、これからまたどういう羽生マジックを魅せてくれるか、60代の羽生氏がどんな進化を遂げるか楽しみである。