2017年11月28日

現場が原点なり

今日の知事の定例記者会見で岩手競馬の件に質問が集中したようです。
その内容は、昨年度においてでは構成団体への融資返済を決めたのに、利益増が見込まれる今年度では施設整備を含んだ経費増のため融資返済の見込みが薄くなったことに対する疑問と聞きました。

私から言わせてもらえば、昨年度の構成団体への返済案は、水沢競馬場における映像装置設置議案に対する私の修正動議提出の質疑の際に管理者の知事から突如として出た答弁から発せられたものでりました。競馬組合内部では事前に練られていたものではなかったのです。要は危機突破のため窮地の策だったと言ってもおかしくなかった。実際、その知事の機転が功を奏して返済に一番の関心があった市議会選出の議員は管理者の発言に映像措置議案どころの話ではなくなってしまいました。管理者である知事の構成団体返済の意思表示があったことで組合はこの時点から1億以上の利益を確保することを前提とする利益逆算をして年度決算を組み立てざるを得なくなった。こういうことです。

現場に必要な経費や設備の再投資や人材育成に十分にお金が回っていない。関係者との懇談会においてもそういう課題は認識しているはずなのに当時の事務局は現場とのコンセンサスを得ていないどころか、年度末のどん詰まりになって輸送組合との信頼関係も失って大揉めになって、年度末でやっと解決するというドタバタぶりでした。中期的な見通しなど無視してその場しのぎをしていたのは昨年の競馬組合事務局。先に話題となった映像装置でも当初は使い勝手の悪い財源を当てにしていましたが、私の提案したJRAの補助金にそっと後日差し替えるという作為的な手際をしていました。そういう中途経過を知らないと本質を見誤ることになります。


ただ今年度の事務局においても先に行われた決算審議では疑問の残る審査書類の提出の仕方に私は異議を述べました。それは構成団体返済金が決算書類には記されてなかったこと。喉元過ぎればという何とやらとも言える簡便な行政処理が透けて見えました。一年を通じた経営を評価するのが議会の決算認定の議決の重みであるはずであり、そこに構成団体返済金が入ってないのはおかしいのではないか。そして利益を一旦財政調整基金に積んでから、返済分を戻すというやり方は県民にとって非常にわかりづらい手法であるという指摘に対して要領を得た答弁は返ってきませんでした。


岩手競馬は再建の最中にある。少しでも緩むとすぐにでも転げ落ちます。私は持続的に経営できる基盤をつくること。このことに真に組合幹部は専念してほしいと思います。
posted by 飯沢ただし at 22:37| 岩手 ☁| Comment(0) | My Opinion 【意見を申す】 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする