IGR(いわて銀河鉄道)の社長が報酬月額の約10%を7,8月の2ヶ月間、自主返納すると明らかにしたらしい。それは社員の売上金着服問題と昨年度の収支決算が一転して赤字に転落をしたのを受け、「業務改善や単年度黒字回復に向けて決意の姿勢」を明らかにするためと説明している。
「すべての責任は自分にある」と見えを切った割には自らの処分を課すわけでもなく、自主返納(それも10%??!!でたったの2か月!)とは臍で茶を沸かすごときの小細工としか言いようがない。これが第三セクターの会社が世間を騒がせ、県民の信頼を裏切ったトップとしての責任の取り方なのか。自分は悪くないが、まぁ世間体が悪いからとりあえずこれぐらいで・・・という思惑が透けて見えるから情けない。
決意の姿勢って、こんな小手先技で社内の結束が図れると思っているのか。浅はかな行動にむしろ社員の怒りと閉塞感が増すことであろう。そんな想像力もないのか。
しかし、ある意味この自主返納という措置は社長の正体が社会に明らかになったとも言えるか。
一方、県は赤字に転落した業務体質に関して経営陣に処分を下さなかったということは、一転赤字の経営方針を認めたことにもなっているから、ますます監督責任は重くなっているということだ。社内の様子を知るために社員に聞き取り調査をすることも必要ではないのか。こんな生温い自主返納に惑わされてはダメだ。