残念な事案が発生した。
いわて銀河鉄道(IGR)の旅行業部門で営業を担当している社員が「会社のお金を着服した事案」が明るみに出た。被害額は55件で 6,421,840円。現時点ではお客様には迷惑をかけていないとのこと。
IGRは第三セクターであり、県が52%を出資している会社であるから会社だけでなく県の監督責任も問われるのは当然である。会社のお金の着服はもちろんあってはならないことであるが、事案発生に至るまで私が指摘してきた数々のIGRの経営にかかる問題点と見事に符合している点がある。一個人の着服問題に終わらせてはいけない。
今事案で類推される問題点は
・当該事案が社長肝いりの関連事業の拡大路線の上に起こったこと
・問題の発生が本人の申し出によるものだったことから基本的な日常の現金出納はじめ管理体制がまったく機能していないこと
・平成27年度から着服事案が始まっていた事実が判明したことから監査の実態や体制がどうであったかということ
・関連事業の収支等の関係書類は営業上の問題から一切公表しないとの一点張りで答弁してきたが、その正当性が完全に失われたこと
今月の閉会中の総務常任委員会で質問の機会を委員長の配慮により頂きましたので、これまで追求してきた経緯から、調査をして徹底して質してまいります。
それにしても不可解なのは経営の最高任者である社長が会見に姿も見せず、コメントのみで処理しようとしていること。その内容も問題の矛先を当該社員にあてているだけで自らの責任については一言も言及されていないこと。公的なサービスを担っている責任者のこの姿勢は私はまったく解せません。